中古車の選び方は?ポイントや注意点、避けた方がいい車の特徴を紹介

お得な価格で入手できる中古車は、車購入の方法として一般的になりました。しかし、新車に比べて、中古車購入には少なからずリスクが伴います。キズや汚れといった見た目の問題だけでなく安全性に関わる点もあるため、購入前に十分確認することが重要です。

そこで今回は、間違いのない中古車の選び方を、注意点や避けた方がいい車の特徴も含めて詳しくご紹介します。

中古車選びの注意点

中古車を選ぶ際に、最低限確認しておきたい注意点を2点紹介します。

車の状態で気になる点はないか

中古車選びをする際は、年式や走行距離、キズや汚れの具合といった状態をよく確認することが重要です。また、修復歴やメンテナンスの記録も可能な限り確認しましょう。さらに、付属のオプションパーツについても、新車当時のカタログなどと見比べながら確認すると車の状態をより正確に把握できます。

価格に見合う状態かどうか

車の価格と状態が見合っているかを確認することも、中古車選びで重要なポイントです。相場より安い価格で販売されていると一見お得に見えますが、安いことには何かしらの理由が隠れていることもあります。車の状態に対して妥当な価格かどうか、冷静に見極めることが中古車選びで失敗しないためのポイントであり注意点です。

購入を避けた方がいい中古車

車の状態や価格に納得していても、購入を避けた方がいい中古車の特徴を3点ご紹介します。

修復歴車(事故車)

修復歴のある中古車は、購入を避けることをおすすめします。修復歴車(若しくは事故車)とは、車のフレームに損傷を受けたことのある車のことです。フレーム部分への損傷は、確認時に問題がなくても将来的に悪影響が出る可能性も少なくありません。安全性の観点から、修復歴車の購入は避けた方が無難です。

修復歴のある車は一般的に相場より安く販売されていますが、購入後に修理が必要になったり安全面での問題が発生したりすると、より大きな出費につながるおそれもあります。なお、修復歴の表示は義務付けられているため、購入前に必ず確認してください。

修復歴のつく損傷箇所は、以下の図通りです。

A:フレーム

B:フロントクロスメンバー

C:フロントインサイドパネル

D:ピラー

E:ダッシュパネル

F:ルーフパネル

G:ルームフロアパネル

H:トランクフロアパネル

I:ラジエターコアサポート

水没車

水没したことのある車も、購入を避けた方がいい中古車です。水没した車は電装系の故障が出やすく、安く購入しても修理費が高額になることもあります。また、浸水によって見えない箇所の鉄板がサビている場合、購入時の見た目に問題がなくても時間の経過とともにボディの傷みが明らかになるケースもあるため注意が必要です。

なお、水没車については修復歴車のような告知義務がないため、車の状態を確認する必要があります。特に、修復歴もないのに相場より極端に安い価格で販売されている場合は、入念にチェックしてください。

水没車の見分け方は、湿気や異臭、サビや腐食の有無です。特に大雨などの自然災害直後は水没車が市場に出回りやすいため、信用できない中古車業者の場合は隅々まで確認しましょう。

塩害・雪害車

沿岸部や積雪のある地域で使われていた車を購入する際は、塩や雪によるダメージの確認が必要です。潮風や雪の多い地方では、こまめに洗車をして塩や雪をしっかりと落としておかないとボディや下回りのサビにつながります。また、雪の多い地方では、融雪剤によるダメージが深刻なケースもあるため、十分注意しましょう。

塩害や雪害も水没車同様に告知義務がないため、購入前の確認が重要です。ボディ表面は簡単な水洗い洗車だけでもダメージを受けにくいため、エンジンルームの下部や足回りといった洗いにくく目につきにくい場所を中心に確認しましょう。

中古車を選ぶ時のポイント

中古車を購入する際は、何を重視するかを明確にして判断することが大切です。そこで、購入前に検討すべきポイントを、7つ詳しく紹介します。

状態と価格のバランス

車の状態と価格のどちらを重視して購入するのかを、事前によく検討しておくことが大切です。車は新しいほど傷みが少なく、新車時に近い状態が維持されています。一方で、状態の良い車は当然価格も高くなってしまうため、予算とのバランスを考えて判断することが必要です。

比較的状態が良いまま価格が下がる時期としておすすめなのは、3年前に新車登録をして最初の車検を終えた車です。新車で購入した人が最初に手放すタイミングのため、在庫が増えて価格が下がります。また、3年に限らず、中古車の相場は基本的に車検ごとに下がっていきます。

また、年式が古くても、走行距離の少ない車も狙い目です。走行距離が少なければ、年式の割に車が良い状態の場合も多いため、お得に購入できることがあります。年間1万kmの走行距離を目安に、少走行車を探してみてください。

動作不良や損傷の程度

まったくキズや汚れのない中古車は、ほとんどありません。中古車を購入する際は、キズや汚れをしっかりと確認して納得のいった車を選ぶことが大切です。

一方、動作不良については、より慎重な判断が求められます。購入時にはほとんど使わないと思っていても、実際に乗り始めると日常的に欠かせない機能かも知れません。また、安全性に関わる不具合など修理せざるを得ない事態も想定されるため、判断が難しい場合は動作不良のある車は避けた方が無難です。

中古車購入時の確認箇所

・事故歴や修復歴

・キズや汚れのある箇所すべて

・ドアやトランク、リアゲートの開閉時の動作と異音

・室内灯といったランプ類の点灯

・メーターパネルの表示

・カーナビ、ETCなど装備品の動作

・エアコン動作時の異臭と異音

・エンジンの回転ムラや異音、マフラーの異音

・タイヤ溝の残量

メンテンスの履歴

特に低年式の中古車を購入する際は、メンテナンスの履歴確認は重要なポイントです。また、比較的新しい車でもオイル交換といった定期的な整備をしてない場合、購入後の耐用年数に影響しかねません。

車に使用されている部品には、メーカーの定める耐用年数があります。耐用年数を超えたからといってすぐに故障するとは限りませんが、基本的に耐用年数ごとに交換してあることが重要です。車の各部は複雑に影響しあっているため、部品の損傷箇所によってはさらに大きな故障につながるおそれもあります。

ただし、前オーナー自身がメンテナンスをしていた場合など、正確な記録が残っていないケースもあるため注意が必要です。こまめにメンテナンスをされていたかどうかは、エンジンルームなど車の状態を詳しく見ればある程度推測できます。しかし、車の状態から判断できない場合は、メンテンス履歴の不明な中古車は避けるようにしましょう。

購入後の保証内容

どれだけ慎重に確認しても、車の状態を完全に把握することは不可能です。購入後に故障や不具合が見つかっても対応できるよう、保証制度の有無と内容を事前に確認しておきましょう。

乗っている限り常に車の状態は変化するため、いつ故障するかは誰にもわかりません。新車ですら、メーカーが一定の条件で保証制度を設けているほどです。誰がどのように取り扱ってきたか不明な中古車なら、より故障発生のリスクは高まります。保証制度のしっかりした中古車店で購入すれば、購入後に万が一故障が発生しても安心です。

オプション装備の必要性を見極める

中古車選びをする際は、オプションパーツなどの装備品の必要性を十分検討しましょう。豪華な装備品のついた中古車は魅力的ですし、せっかく購入するとなるとつい不必要なパーツまで取り付けてしまいがちです。

しかし、装備品が増えればそれだけ購入価格が上がってしまい、予算を圧迫してしまいます。本当に必要な装備に絞ることで、無駄な出費を抑えつつより良い中古車を選べるはずです。実際の利用場面を想像しながら、購入予算をどう配分するかを冷静に判断してください。

中古車で人気の装備品

・サンルーフ

・本革シート

・純正カーナビ

・ETC車載器

・先進安全装備

・スカッフプレートなどの華飾品

グレードによって仕様が違う

一般的に販売されているほとんどの車種には、仕様の異なる複数のグレードが用意されています。グレードによって車の基本性能や装備、デザインが変わってくるため、車種選びと同様にグレードの選択は重要です。

ただし、装備品と同様に、どのグレードが自分に適しているのかよく検討して選びましょう。一般的に、グレードが高いほど走行性能や内外装が良くなりますが、当然価格も高くなってしまいます。特に走行性能については、カタログ上でのスペックが異なっていても実際に違いを感じるとは限りません。

一方で、高速道路を走ることが多い場合はクルーズコントロールがあると便利ですし、雪道やアウトドアでの使用が多ければ四輪駆動や高い走行性能は必須です。オプション装備と違って、グレードに関連する仕様の違いは後から変更できないこともあります。車の状態や予算も含めて、購入前に十分検討して判断してください。

グレードによる主な違い

・エンジン性能や排気量
高グレードほど高性能なエンジンが搭載されている傾向

・各種装備
高グレードほど便利に作られている

・内外装
高グレードほど素材が高級になり、装飾も多くなる傾向

購入するお店や方法の選定

一般的な中古車販売店に加え、インターネットでの個人売買など中古車の購入方法にはさまざまあります。中古車の在庫状況は、新車のようにどのお店で買っても同じというわけではありません。また、年式や走行距離、仕様も在庫している1台ずつ全て異なります。狙っている中古車を、しっかりと比較検討できる購入方法を選定することが重要です。

そして、販売店や購入方法によって、保証内容もまったく異なります。新車に比べて故障や不具合の発生するリスクの高い中古車だけに、購入後の保証がしっかりとしている販売店を選びましょう。

おすすめのボディタイプ

ボディタイプから絞り込んでいくのも、中古車を選ぶ方法の1つです。そこで、ボディタイプ別の特徴とおすすめする人をご紹介します。

軽自動車

軽自動車は、正確にはボディタイプではありません。実際、軽自動車には、スポーツカータイプやワゴンタイプなどさまざまなボディタイプがあります。

ただし、日本の狭い道でも運転しやすい使い勝手の良さと経済性が高いという点は、どのボディタイプにも共通する軽自動車のメリットです。購入費用や維持費を抑えつつ、日常的に使い勝手の良い車が欲しい方におすすめします。

コンパクトカー

コンパクトカーのサイズに明確な定義はありませんが、一般的に1,000~1,500cc前後の小型車を指します。

軽自動車ほどではないものの小型で取り回しやすいうえ、広さも十分あるため普段使いに適したボディタイプです。また、エンジンパワーもある程度あるため、高速道路を使って遠出をするのも苦になりません。

SUV

SUVとは「Sport Utility Vehicle」の略で、日本語訳は「スポーツ多目的車」です。特徴としては、悪路走破性の高さや荷室の広さが挙げられます。一方で、最近では都市型SUVの傾向にあり、オフロード走行のみならずあらゆる場面での用途を考えて設計されているのも特徴の1つです。

ミニバン

ミニバンは、家族の人数が多い場合などにおすすめしたいボディタイプです。3列シートを備え、6名以上の大人数で移動できます。

最近では高級志向の強いミニバンもありますが、サイズの割に安価な点も大家族におすすめする理由です。広々とした室内空間によって、長距離移動をする際のストレスも軽減されます。

セダン

セダンとは、荷室と客室が仕切られた車のことです。かつては2ドアタイプのものもありましたが、現在ではほぼ4ドアのみになりました。運転のしやすさ、走行性能、居住性のバランスが取れていて、あらゆる場面で使い勝手の良いボディタイプです。 スポーツセダンという位置づけで、スポーツカー並みの運動性能を備えているモデルもあります。一方で、乗り心地や質感を重視した高級モデルもあるため、好みに合わせてさまざまな車種を選べるのもセダンの特徴の1つです。

ステーションワゴン

ステーションワゴンは、広い荷室が特徴の車です。ミニバンと同様に居住スペースと荷室がつながっていますが、全高はセダンのように低く抑えられています。高い収容力を備えながらもセダンに近い使い勝手のため、市街地での運転や駐車場探しも問題ありません。

一般的なステーションワゴンは2列シートの5名乗車ですが最近では3列シートのモデルもあるため、家族の多い方にもおすすめです。

クーペ

一般的にクーペとは、2ドアのスタイリング重視の車を指します。走行性能を重視して開発されているため、ほかのボディタイプに比べると居住性や荷物の収容力では劣ります。一方で、車としての性能は高いため、爽快感のある走りを楽しめる点が最大の特徴です。

クーペには2名乗車のモデルもあるため、購入する際は利用シーンをよく検討しましょう。また、4名乗車モデルでも、後席はあまり広くないことがほとんどです。

中古車を購入するならカババ

中古車を購入する方法として検討したいのが、個人売買サービスのカババです。カババは個人間での売買となるため、消費税や中古車業者への中間マージンが必要ありません。狙った中古車をできるだけ安く購入したい方におすすめします。

一方で、中古車の個人売買で気になるのが、品質と購入後の保証です。カババなら全車プロによる鑑定済みのため、品質面も問題ありません。また、保証に関しても個人売買に特化したプランを用意しているため、安心して利用できます。

まとめ

中古車は車を安く購入する方法の1つですが、それでも車の購入には多額の出費が伴います。購入後に後悔しないためにも、さまざまな角度から十分検討して品質に問題のない中古車を選ぶことが重要です。特に、修復や水没など、重大な損傷を負った経歴のある車の購入は極力避けましょう。

価格だけでなく車の状態や装備、グレードを見極めたうえで、納得のいく中古車を選ぶことも中古車選びに失敗しないためのポイントです。車の購入目的を明確にして、ぜひ好みのボディタイプの中古車を見つけてください。