新車の納期が遅れている?現状や目安、対処法などを徹底解説!

メーカーや車種によって違いはあるとはいえ、新車の納期遅れは続いています。新車を手にするまでにどのくらい見込んでおくべきなのか、なぜ遅れているのか多くのユーザーが気になるポイントです。

そこで、メーカー別の新車納期の目安や納期の安定しない理由、さらに納期遅れへの対処法まで詳しく解説します。

新車の納期の目安はどのくらい?

新車の納期の目安について、車種やグレードが納期に与える影響と確認方法について詳しくご紹介します。

車種・グレードによって新車の納期に差がある

新車の納期は、車種やグレード、さらにボディカラーによって異なります。一般的に、人気のある車種やグレードの場合は、納車待ちの人数が多いためです。一方で、もともと販売台数が見込める車種の場合には、製造ラインを多く確保し在庫としていることもあり、発注数によって他車種よりも納期が早まることもあります。(ただし、予想を超える発注数になるとおそくなります)

また、メーカーオプションやボディカラーも、納期に影響する要素です。オプションの内容によっては、通常の生産工程とは別に作業が必要になるため納期が延びてしまいます。ボディカラーは、特殊なカラーになると塗装に手間がかかるため、納期が長くなる傾向にあるので注意しましょう。

納期の確認方法は?

新車の納期の目安は、多くのメーカーが公式サイトで公開しています。人気車を中心に車種別に細かい納期が掲載されていることもあるので、まずはメーカーの公式サイトを確認してみましょう。

ただし、メーカーや車種によっては公表していないものもあるので、より具体的な情報を知りたい場合は、ディーラー店舗で直接確認するほうが確実です。グレードやボディカラー、オプションといった条件別の納期も確認できます。

現在新車の納期遅れが発生している

メーカー公式サイトで公開されている、納期目安をメーカー別にご紹介します。また、最低納期と最長納期の代表的な車種も記載しているので、新車選びの参考にしてください。

国内メーカーの新車納期の目安一覧

メーカー名納期目安
トヨタ2〜6ヶ月以上
2ヶ月:コペンGR SPORT/ グランエース/ルーミーなど
6ヶ月以上:ヴォクシー
ただし、多くの車種が「販売店にお問い合わせ」となっています。
レクサス2〜4ヶ月
2ヶ月:ES300h
4ヶ月:LS500h/ LC500hなど
ただし、「販売店にお問い合わせ」となっている車種も少なくありません。
日産1〜6ヶ月
1ヶ月:ノート/ セレナ/ エルグランドなど多数
6ヶ月:アトラス
ただし、グレードや車種によっては注文受付を停止しているものもあります。
ホンダ1〜6ヶ月
1ヶ月:ノート/ セレナ/ エルグランドなど多数
6ヶ月:アトラス
ただし、グレードや車種によっては注文受付を停止しているものもあります。
マツダ0.5〜4ヶ月
0.5ヶ月:CX-30/ CX-5/ CX-60
4ヶ月:CX-3/ ROADSTER RF
スバル2〜3ヶ月
2ヶ月:レガシィ アウトバック/ レヴォーグ/ WRX S4など多数
3ヶ月:フォレスター
三菱1〜5ヶ月
1ヶ月:エクリプス クロス/ RVR/ eKワゴンなど
5ヶ月:デリカミニ(一部ボディカラー)/ eKスペース(一部ボディカラー)
スズキ1.5〜18ヶ月
1.5ヶ月:ラパン/ エブリバン/ キャリー
18ヶ月:ジムニー
ダイハツ1〜2ヶ月
1ヶ月:ミライース/ タント/ ムーヴキャンパスなど
2ヶ月:コペン
ただし、「販売店にお問い合わせ」となっている車種もあります。

新車の納期遅れの原因とは?

多くの自動車メーカーで、なぜ納期遅れが発生しているのかその原因を探ってみます。

① 半導体などの部品供給不足

納期遅れの最大の原因は、半導体を中心にした部品の供給不足です。特に半導体は世界的な供給不足で、自動車産業のみならず各分野で納期に影響が出ています。

半導体が不足した大きな理由の1つは、新型コロナウィルス感染拡大以降の需要の急増です。テレワークをはじめ屋内で過ごすことが多くなり、パソコンやスマートフォン、テレビやゲーム機といった半導体使用機器の販売が一気に拡大しました。

また、先進安全装備の進歩で、自動車に使用する半導体が圧倒的に増加したことも理由の1つです。カメラや各種センサーなど、これまでの自動車では不要だった機器が増えたことも半導体の調達に大きく影響しました。

② 社会情勢による流通の乱れ

半導体同様、新型コロナウィルス感染拡大による影響を受けたのが流通分野です。特に海上輸送が停滞したことで、海外から部品や原材料の調達が困難になりました。

一度流通が乱れると、直接的な原因がなくなっても回復には時間がかかります。世界中で停滞していた荷物が動き始めると、輸送船やコンテナの奪い合いになるためです。需要に対して輸送力が不足する状態になると、さらに輸送できない荷物が積み上がっていくので混乱の解消に時間がかかってしまいます。

また、ウクライナや中東などの紛争の発生も、流通の混乱で無視できない原因の1つです。特にウクライナとロシアは半導体製造に必要な資源供給国のため、サプライチェーンに打撃を与えました。

③ 海外での需要の高まり

海外での日本車需要の高まりよって、国内に供給される台数が限定されてしまうことも新車の納期に影響しています。国産自動車メーカー各社は、今やグローバル展開が当たり前の時代です。例えば、国内のみならず中東を中心に人気のトヨタ ランドクルーザーの場合、日本国内への供給は全生産台数の10%程度ともいわれています。

新車の納期遅れはいつまで続くの?

新車の納期遅れは、最悪の時期は脱したともいわれています。事実、軒並み数ヶ月〜1年単位だった納期も、1ヶ月程度まで短縮される車種も増えてきました。

しかし、完全に正常化するにはまだ時間がかかると言わざるを得ません。半導体の供給については、現在追いつきつつあるものの、まだ不安定な面もあります。また、供給不足だった間に積み上がった注文がまだあるため、すぐに納期遅れの解消とはなりません。

2023年11月現在 納期の早いクルマは?

大手中古車情報サイトが集計した実際の納期をもとに、各メーカーの納期の短い車種上位3車種をご紹介します。ただし、メーカー公表の情報と異なる場合もあるので、詳しくは販売店にお問い合わせください。

メーカー車種車種
トヨタグランエース1〜3ヶ月
MIRAI1〜3ヶ月
パッソ2〜3ヶ月
レクサスIS2〜3ヶ月
LS2〜3ヶ月
ES2〜3ヶ月
日産ノート1〜2ヶ月
ルークス1〜2ヶ月
オーラ1〜2ヶ月
ホンダN-BOX1〜2ヶ月
N-WGN1〜2ヶ月
Honda e1〜2ヶ月
スバルシフォン1〜3ヶ月
フォレスター2〜3ヶ月
プレオプラス1〜4ヶ月
ダイハツタフト1〜2ヶ月
ムーブキャンパス1〜2ヶ月
タント1〜3ヶ月
スズキワゴンR1〜3ヶ月
アルト1〜3ヶ月
イグニス1〜3ヶ月
マツダCX-301〜2ヶ月
CX-81〜2ヶ月
CX-51〜2ヶ月
三菱エクリプスクロス1〜2ヶ月
RVR1〜2ヶ月
eKワゴン1〜3ヶ月
参照:https://www.goo-net.com/newcar/lp/delivery/

新車の納期が遅れに対する対処法

今後もしばらく続くと予想される新車の納期遅れに対して、ユーザー側でできる対処法を紹介します。

① 納車予定から逆算して契約を結ぶ

即納される新車は限られているので、納車を希望する時期から逆算して早めに契約を結ぶことがもっとも重要な対処法です。ゆとりをもって契約することで、車種やグレード、装備など納車時期に振り回されず希望通りの新車を注文できます。

ただし、希望する車種の納期が長い場合は、見込みを立てにくい点がデメリットです。

② 納期が短いグレード・カラーや車種を選ぶ

新車を購入する際に、納期の短いグレードやボディカラーを選ぶことが納期短縮の対処法として有効です。同じ車種でも、メーカーの生産状況によって納期が異なる場合もあります。できるだけ早く納車を希望する場合は、グレードや色違いの納期をディーラーで確認してみましょう。

また、別のメーカーや車種を選ぶことも、納期の対処法としておすすめです。コンパクトカーやSUVなど、同カテゴリの車種は各メーカーからリリースされています。希望車種と同じクラスの車を、別メーカーから購入するのも納期を短縮する1つの解決策です。また、メーカーにこだわりがある場合は、同メーカーの別車種なら納期が短くなることもあります。

③ 中古車を選ぶ

すぐに車を手に入れたい場合は、新車をあきらめて中古車にするという方法もあります。中古車は在庫から購入するため、納期が長くなるといったことはありません。

一方で、中古車の購入は、品質や保証といった点が気になるポイントです。個人売買サービス「カババ」なら、個人売買にも関わらずプロが査定しているうえ、保証もつけられるので安心して購入できます。

また、希望の車種やグレードが見つかるとは限らない点も、中古車購入のデメリットです。しかし、「カババ」なら全国からさまざまな車種が出品されているので、希望に合う車をじっくりと探せます。さらに、カババなら中古車店が仕入れ価格に上乗せする中間マージンが不要なため、市場価格より比較的安価に入手できます。

④ 買替え自体を先延ばしにする

新車の納期が不安定で予定を立てにくい場合、買替えを先延ばしにするのも対処法の1つです。特に現在乗っている車があり、日常的に使用する場合は納車されるまで手放せません。希望する車種の納期が安定すれば、車を手放すタイミング含めて計画を立てやすくなります。

ただし、先延ばしにしたことで、さらに受注が重なると納期が伸びる可能性がある点に注意が必要です。また、待っている間にモデルチェンジや生産終了などになっていまうと、そもそも新車として手に入らなくなってしまうおそれもあります。

5:カーリース等を利用する

カーリースの利用も、新車を早く入手する手段です。カーリースは、新たな車購入の手段として各社が力を入れています。例えば、トヨタのKINTOを利用することで納期が短くなることもあるようです。

ただし、カーリースはあくまで借り物であるため、自己所有にはなりません。サービス内容によっては走行距離の制限があったり、購入と比較して割高になったりと、利用する際は十分比較検討しましょう。

まとめ

一時期の危機的状況は脱したとはいえ、新車の納期は各社不安定な状況が続いています。また、納期遅れの完全な解消には、まだ時間がかかる見込みです。さらに、自動車には多くの資源や部品が使われるため、世界情勢のさらなる変化によって再度納期が伸びる可能性も否めません。

すぐに車を入手したい場合は、中古車の購入もおすすめです。個人売買なのにプロの査定も受けられるカババであれば、安全な車をお得な価格で入手することができます。

引用・参考