中古車はローンで買うことができる？種類やポイント
中古車といえど、車の購入には多くの費用が必要です。そのため、一括ではなくローンで支払いをしたいと考える方も多いでしょう。しかし、気になるのが「中古車はローンでの購入は可能なのか？」です。
本記事では、中古車でもローンで購入できるのかについて紹介します。ローンを検討する際に注意すべきポイントについても解説していますので、中古車をローンで購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
中古車でもローンで買うことは可能？
結論から述べると、中古車でもローンを組んで購入できます。そのため、一括での支払いが難しい方は、ローンでの購入を検討しましょう。
また、ローンは車の本体価格だけでなく車検や車の修理などにも利用できます。しかし、ローンで購入するのはデメリットもあるため、ローンや金利の種類はしっかりと精査することが大切です。
それでも、まとまった資金を用意できない方や、中古車の購入予算に不安がある方に中古車ローンはおすすめです。自身の支払い能力を考慮して賢く利用するようにしましょう。
中古車の購入でローンを利用するメリットは？
中古車をローンで購入する一番のメリットは、一度にまとまった費用が必要にならない点です。中古車でも、車は車。購入には多くの費用がかかります。
そのため、一括で購入する費用があったとしても、購入後は現金がほとんどなくなってしまい、日々の生活に余裕がなくなることは避けなければなりません。
また、月々の支払いが決まっているため、家計の管理がしやすく計画を持って返済ができます。貯金を減らしたくない方やまとまった費用がない方、月々の管理を楽にしたい方には、ローンでの購入が向いているでしょう。
中古車の購入でローンを利用するデメリットはある？
中古車をローンで購入する最大のメリットは、金利が発生することです。中古車といっても高額の費用が必要になるため、その分金利が高くなり、最終的な支払いの負担が大きくなります。
また、ローンを組むためには審査が必要で、複数の借入れがあったり延滞の記録が残っていたりすると、審査に落とされる可能性があります。中古車の購入にローンを利用する際は、金銭的な負担が大きくなることと、審査の手間がかかること、誰でもローンで購入できるわけではないことに注意しましょう。
中古車の購入に使えるローンの種類
中古車で利用できるローンは、4種類あります。ローンの種類によって、審査の厳しさや金利の高さは異なるため、自分に合ったローンを選択することが大切です。
それぞれのローンの特徴について見ていきましょう。
①オートローン
オートローンは新車ディーラーや中古車販売店、クレジットカード会社などによる自動車ローンです。銀行系のローンよりも審査が緩いといわれているため、ローン審査に通りづらい方におすすめです。
一方、金利が4〜10％と高い傾向にあり、支払総額が膨れ上がってしまうリスクがある点に注意しなければいけません。オートローンを検討する際は、金利などの条件をよく確認し、自分の返済能力に合わせた計画を立てることが大切です。
②マイカーローン(自動車ローン)
マイカーローンは、銀行をはじめとした金融機関のローンを指します。マイカーローンは金利が低く、金銭的な負担が少なくて済むのがメリットです。そのため、なるべく金利を抑えて、余裕を持った返済をしたい方に向いています。
ただし、金利が有利な分、審査は厳しい傾向があるため、借入れが多い場合や過去の延滞がある場合は審査に通らない可能性があります。また、預貯金額や利用頻度によって金利が優遇されることがあるため、マイカーローンを検討している場合は、事前に相談するようにしましょう。
③自社ローン
自社ローンは、車の販売店が自社で行っている自動車ローンです。販売店が車の購入資金を立て替える仕組みで、販売店に毎月返済していきます。
信販会社を通さず独自の審査基準で審査をするため、審査が緩い傾向にあります。また、金利がかからない点も魅力です。
しかし、手数料や保証料が別途必要になるため、契約の際にきちんと全ての内容を確認しておくことが大切です。
④残価設定型ローン
残価設定型ローンは、将来的に車を手放すことを前提として組む自動車ローンです。事前に買取価格を設定して、残った分の金額でローンを組んで返済していきます。
買取分が差し引かれるため、月々の返済額を抑えられるのが大きな魅力です。一方で、将来的な買取が決まっているため、走行距離の制限がある点や追加費用として最後に大きな支払いが必要になる危険性がある点に注意が必要です。
中古車の購入に使えるローンの金利の種類
中古車をローンで購入する際の金利は、「固定金利」と「変動金利」の2種類から選択できます。選択する金利によって返済総額が変わるため、それぞれの特徴を知って慎重に選ぶようにしましょう。
①固定金利
ローンの返済中に、支払う金利が変わらないのが固定金利です。返済中に金利の水準がどれだけ上がっても支払いに影響が出ないため、将来的な返済計画を確実に予測できるメリットがあります。
そのため、安心感が保障されていますが、固定金利よりも低金利で推移すれば返済額が多くなってしまうデメリットもあります。
それでも、支払額が変動するリスクを取りたくない方は、固定金利を選択するようにしましょう。
②変動金利
世の中の経済状況を受けて、金利が変動するのが変動金利です。固定金利よりも金利が低めに設定されているため、大きな金利上昇がなければ低金利でローンを組めるのが特徴です。
一方で、金利が上昇しトータルの返済額が多くなってしまう可能性がある点に注意しなければいけません。そのため、変動金利を検討する際は、将来的なリスクを十分に考慮して選択するようにしましょう。
中古車の購入に使えるローンを選ぶ時のポイント・注意点
中古車でローンを組む際は、さまざまな項目を事前にチェックしておく必要があります。続いては、中古車の購入に使えるローンを選ぶ時のポイントや注意点について見ていきましょう。
ローンの返済のためのシミュレーションを行う
ローンを組む前に、返済にかかる期間や金額、年率などをシミュレーションしておきましょう。また、契約する会社やローンの種類によって支払い額が変わるため、複数の条件で比較することが大切です。
シミュレーションは、それぞれの会社のホームページで手軽に行えます。少しの差が将来的に大きな差となるため、適当に決めずに時間をかけて検討するようにしましょう。
借入れできる上限額を確認する
自動車ローンで借入れできる金額は、会社やローンの種類によって上限が決められています。そのため、事前にどれだけの額を借入れできるのか確認しておくことが大切です。
銀行系の自動車ローンなら、一般的に1,000万円を上限とする銀行が多数です。しかし、実際は自身の収入や信用情報などに影響を受けるため、詳細な確認が必要になるでしょう。
金利以外にかかるお金を確認する
ローンを利用すると金利以外にも事務手数料や保証料がかかる場合があります。これらの費用が加わると支払額がさらに高額になるため、金利以外にかかるお金も事前に確認しておくことが大切です。
車を購入すると、万が一の際に補償を受けられる自動車保険など本体以外でも多くの出費が必要になります。そのため、複数の条件を精査して損をしないローンを選択するようにしましょう。
繰越返済が行えるか
ローンを組む際は、繰越返済を行えるか事前に確認しておきましょう。繰越返済とは、支払いに余裕がある際に設定された返済額よりも多めに返済を行うことです。
繰越返済をすることによって、前倒しの返済が可能になり返済期間の短縮を行えます。返済期間が短くなると、その分支払う金利の額も減るため、トータルの金銭負担が軽くなります。
しかし、ローンによっては繰越返済ができなかったり、手数料を取られたりするため、事前にチェックしておきましょう。
手続きが簡単か
ローンを組む手続きは銀行などで行う必要があるため、契約に手間がかかります。そのため、ローンを組む際の手続きが手軽にできるかどうかも重要な要素になります。
今は、WEB上で手続きができるケースも増えているため、手続きの方法も事前に確認しておきましょう。銀行への来店が不要なら、手軽に契約を済ませられるため、時間の節約ができます。
中古車の購入に使えるローンの審査基準とは？
自動車ローンは、中古車であっても審査が必要です。しかし、申請者の現状によっては審査に落とされる可能性があります。
中古車の購入に使えるローンの審査基準は、主に以下のとおりです。
年収
継続年数や雇用形態
他社からの借入状況
過去の信用情報
審査基準は公開されていませんが、マイカーローンは審査が厳しく、オートローンの方が緩い傾向にあるとされています。また、年収が低かったり、勤続年数が短かったりする場合、安定した収入を持つ保証人を立てなければいけない場合があります。
他社からすでに多くの借入れをしている場合や、過去の信用情報に傷がついている場合も、審査に落とされる可能性があるポイントです。さらに、虚偽申告や税金の滞納なども審査に落とされる原因となります。一度、自身の状況を振り返って、事前にできる限りの対策を取るようにしましょう。
中古車の購入に使えるローンの審査を受ける際のポイント
審査を受ける際のポイントを知っていれば、ローンの審査に通りやすくなります。続いては、ローンの審査を受ける際のポイントについて確認していきましょう。
事前に仮審査を受ける
本審査の前に仮審査を受けておくことで、審査に受かる可能性を知ることができます。仮審査によって大まかな借入可能額や金利の目安も知れるため、受けておいて損はありません。
頭金を用意する
借入希望額が多くなればなるほど、審査には通りづらくなります。そのため、審査に通りやすくするためには、頭金を用意して借り入れる額を少なくなるようにしましょう。しかし、生活に影響が出ない範囲に留めておくことが大切です。
信用情報を見直す
信用情報には氏名や住所といった個人情報のほかに、過去の自己破産や料金滞納などの情報が掲載されています。これらの悪い情報が登録されていると審査で不利になります。
信用情報は完済から5〜10年程度で消去されるため、審査に影響のある情報が載ってしまっている方は、ある程度期間を置いてから申請するようにしましょう。
複数のローンに申請しない
複数のローンに申請していると、返済能力に疑問を持たれ審査に落とされる可能性が高くなります。そのため、すでにローンを組んでいるものがある場合は、完済してから申請するようにしましょう。
連帯保証人を立てる
収入が少なかったり、信用情報に傷があったりする場合は、連帯保証人を立てることで審査に通りやすくなります。
そのため、家族の中から連帯保証人として署名してくれる方がいるなら、頼んでみるのもよいでしょう。
中古車は一括購入とローンどっちがお得なの？
中古車を一括で購入するのとローンで購入するのとでは、それぞれに違ったメリットとデメリットがあります。実際、中古車を購入するならどちらがお得なのでしょうか。
それぞれのメリットとデメリットは以下の表のとおりです。
| メリット | デメリット | |
| 一括購入 | 利息がかからない 自分の所有車になる | 資金が一気に無くなる |
| ローン | 資金がなくても分割で支払いができる | 審査が必要 総支払額が一括よりも高くなる 車が完済まで自分の名義にならない場合がある |
一括で購入するメリットは、支払いに利息がかからない分、総額がローンよりも安く抑えられる点や購入すれば自分の所有車になる点にあります。一方で、ローンは一括で購入するよりも利息分が高くなりますが、まとまった資金がなくても車を購入できるのが最大のメリットです。
しかし、ディーラーや心配会社などのオートローンは、支払いを完済するまで自分の名義にならなかったり、厳しい審査が必要になったりする点はデメリットです。また、計画的な返済計画が無ければ、将来的に大きな負担としてのしかかるリスクもあります。
そのため、金銭的に余裕のある方は一括で、余裕の少ない方はローンで購入するのが一般的な選択肢となるでしょう。このように、一括とローンではその人の状況によってメリットとなったりデメリットとなったりするため、一概にどちらがお得かはいえません。
それぞれの特徴を加味して、自分に合った方法で中古車を購入するようにしましょう。
まとめ
今回は、中古車はローンで購入できるのかについて紹介しました。新車に限らず、中古車でもローンを利用できます。
しかし、ローンを組むと金利が発生するため、最終的な支払額が多くなってしまいます。そのため、本当にローンが必要なのかについてしっかり考えることが大切です。
まとまったお金がなくても中古車を購入できる便利なローンですが、計画を立てて賢く利用するようにしましょう。
参考・引用
https://www.gogin.co.jp/gnavi/column/column14.html
https://carmo-kun.jp/column/newcar/car-loan-pass-check-up/#h7ff6a1c396
https://www.nextage.jp/buy_guide/payment/330761/