CX-5の燃費性能を徹底解説!ガソリン車とディーゼル車はどっちが良い? 

個性的な外観が魅力のマツダ CX-5。初代発売から10年以上が経過した現在も、高い人気を維持しているクロスオーバーSUVです。 

しかし、大柄な車体から、購入時に燃費が気になるという方も少なくありません。CX-5の燃費性能はどの程度なのか、カタログ燃費だけではなく実燃費も含めて詳しくご紹介します。 

CX-5とは 

マツダCX-5は、ミドルクラスのクロスオーバーSUVです。2012年に初代が登場、現在は2017年にフルモデルチェンジをおこなった2代目が販売されています。 

マツダの提唱する「魂動デザイン」により、欧州車のような世界観をもつCX-5。実際の大きさ以上に大きく見える外観、ワンランク上にも感じられる内装の高級感など、数あるSUVのなかでも注目されています。 

また、次世代エンジンとしてマツダが開発した「SKYACTIV」エンジンを搭載し、ピュアエンジンモデルのみがラインナップされているのもCX-5の特徴です。なかでも、クリーンディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」は、2.2Lながら2ステージターボを搭載し3L自然吸気エンジン並みのトルクを発揮。大柄なボディを軽々とドライブします。 

CX-5のカタログ燃費 

CX-5にはディーゼルエンジンとガソリンエンジンのモデルがあり、「XD」「25S」「20S」の3種にわかれています。さらにグレード、駆動方式に加えてマニュアルトランスミッションも用意し、ユーザーの好みに合わせて細かく選べる点がCX-5のグレードの特徴です。 

CX-5のカタログ燃費を、各グレードの特徴とあわせて紹介しましょう。なお、記載するカタログ燃費は、すべてWLTCモード燃費です。 

Exclusive Mode/L Package 

Exclusive Mode はCX-5の最上位グレードで、L Packageは上級グレードです。2.5Lのガソリンエンジン「25S」と、2.2Lのディーゼルエンジン「XD」、さらにそれぞれ2WD(FF)と4WDが設定されています。また、XDでは6速マニュアルモデルも選択可能です。 

Exclusive Mode/L Package 
エンジン 駆動方式 燃費 
25S(2.5Lガソリン) 2WD(FF) 13.8km/L 
4WD 13.0km/L 
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4 km/L 
4WD 16.6 km/L 
XD(2.2Lディーゼル)6MT 2WD(FF) 19.5m/L 
4WD 18.7m/L 

Exclusive Mode は、最上位グレードにふさわしい内外装を備えたモデルです。外装面では、フェンダーアーチなどの樹脂パーツを、全グレード中唯一ボディカラーと同色に塗装。内装面では、専用のナッパレザーシートや本杢パネルを使用するなど高級感あふれるデザインと質感に仕上げられています。 

L Packageもシートやストアリングに本革を使用するなど、Exclusive Modeには及ばないものの上位グレードらしい上質な内装です。 

Proactive/Smart Edition 

ProactiveとSmart Editionは、CX-5の標準グレードです。なおガソリンエンジンは、上位グレードの2.5Lに対して2.0Lになっています。 

Proactive/Smart Edition 
エンジン 駆動方式 燃費 
20S(2.0Lガソリン) 2WD(FF) 14.6km/L 
4WD 14.0km/L 
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4 km/L 
4WD 16.6 km/L 
XD(2.2Lディーゼル)6MT 2WD(FF) 19.5m/L 
4WD 18.7m/L 

CX-5の標準グレードのProactiveとSmart Editionですが、本革巻ステアリングや自動防眩機能を備えたルームミラーなど、上位グレードと遜色のない装備もしっかりと備えられています。一方、いくつかの機能をオプション装備とし、購入しやすい価格設定のモデルです。 

Sports Appearance/Field Journey/Black Tone Edition 

CX-5には、それぞれ違うテーマをもったグレードも設定されています。Sports Appearanceはスポーティーな内外装が特徴、Field Journeyはオフロード走行などアウトドアがメインテーマ。Black Tone Editionは、黒を基調にSports Appearanceと同様にスポーティな方向性にまとめつつ価格を抑えたモデルです。 

Sports Appearance 
エンジン 駆動方式 燃費 
25S(2.5Lガソリン) 
 
2WD(FF) 13.8km/L 
4WD 13.0km/L 
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4 km/L 
4WD 16.6 km/L 
Field Journey 
エンジン 駆動方式 燃費 
20S(2.0Lガソリン) 4WD 14.0km/L 
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6 km/L 
Black Tone Edition 
エンジン 駆動方式 燃費 
20S(2.0Lガソリン) 
 
2WD(FF) 14.6km/L 
4WD 14.0km/L 
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4 km/L 
4WD 16.6 km/L 

CX-5の実燃費 

実際にドライバーが記録する実燃費は、一定条件下で計測されるカタログ燃費に比べて現実的な燃費です。ユーザーの乗り方や使用環境に左右される点には注意が必要ですが、実際の街なかでの燃費を知る際の参考になります。 

CX-5の実燃費を、駆動方式別にみていきましょう。なお、記載するのはCX-5を代表するエンジン、ディーゼルターボエンジン車のみです。ガソリンエンジン車は十分なデータが見当たりませんでした。 

CX-5 XD(ディーゼルエンジン)2WD(FF)の実燃費 

CX-5のディーゼルエンジン、2WDモデルは、Field Journeyを除く全グレードで設定されています。また、燃費面で有利な6速マニュアルモデルがライナップされているのも特徴です。 

グレード エンジン仕様 カタログ燃費 実燃費 
Exclusive Mode 
L Package 
Sports Appearance 
Black Tone Edition 
Proactive 
Smart Edition 
2.2L 軽油 17.4km/L 14.73km/L 
Exclusive Mode 6MT 
L Package 6MT 
Proactive 6MT 
Smart Edition 6MT 
2.2L 軽油 19.5km/L 16.02km/L 

CX-5 XD(ディーゼルエンジン)4WD(FF)の実燃費 

CX-5の4WDは、全グレードで設定されています。2WDと同様に、一部グレードでは6速マニュアル車も選択可能です。 

グレード エンジン仕様 カタログ燃費 実燃費 
Exclusive Mode 
L Package 
Sports Appearance 
Field Journey 
Black Tone Edition 
Proactive 
Smart Edition 
2.2L 軽油 16.6km/L 14.48km/L 
Exclusive Mode 6MT 
L Package 6MT 
Proactive 6MT 
Smart Edition 6MT 
2.2L 軽油 18.7km/L 15.92km/L 

CX-5の燃費性能が悪い原因 

クロスオーバーSUVとしてみた場合、CX-5の燃費性能は決して悪いとは言えません。しかし、コンパクトカーやハイブリッドカーと比べると、どうしても見劣りしてしいます。 

CX-5の燃費があまり良くない理由について、詳しくみていきましょう。 

ハイブリッドシステムが搭載されていない 

CX-5にはハイブリッドシステムが搭載されていません。電動モーターで駆動力の一部をまかなうハイブリッドシステムがないことは、燃費面で不利になります。 

CX-5でラインナップされているのは、2.0Lと2.5Lのガソリンエンジン、そして2.2Lのディーゼルエンジンのみです。いずれのモデルも「SKYACTIV」というマツダの新技術で開発されていて高効率の低燃費エンジンですが、ハイブリッドシステムをもつエンジンには及びません。 

一方で、モーターの力に頼らない、内燃機関でしか味わえない爽快感のある走りが魅力です。 

大型ボディと充実した内装による重量 

CX-5の車重は、もっとも軽いSmart Editionの6MT、2WDでも1,620kg。最上位モデルExclusive Modeの4WD、サンルーフ仕様だと1,720kgにも達します。 

CX-5の特徴は、欧州車を思わせる重厚感のある外観と、ワンクラス上の上質な内装と充実した装備です。しかし、一方で大幅な重量増が、燃費に悪影響を与えてしまいます。重いものを動かすには、それだけ多くのエネルギーを消費するためです。 

エアコン使用が燃費に直結する 

CX-5のエアコンは電動ではなく、エンジンの回転を利用しています。エアコンを使用すると、エンジンパワーを直接的に消費するので燃費の悪化は避けられません。 

エアコンの作動にエンジンの回転力の20%を使用したとすると、同じ力でクルマを動かすには、さらに20%の出力が必要です。結果的に、その分多くの燃料を消費してしまいます。 

CX-5の燃費向上の工夫 

CX-5の実燃費をみると、6速MTモデルで9.81km/Lから20.42km/Lと大きな幅があります。つまり、CX-5乗り方によって燃費が大きく変わるということです。 

CX-5の燃費を向上するための工夫を3点ご紹介します。 

発進時の急加速を抑える 

発進時に急加速をできるだけしないことで、CX-5の燃費を向上できます。ガソリンやディーゼルエンジン最大の弱点は、低回転時の効率が悪いことです。十分なトルクを得られる回転数まで無理な加速をしないことで、無駄な燃料消費を抑えることができます。 

ハイブリッドシステムをもたないCX-5では、モーターによるトルクの補助がありません。エンジン効率の悪い発進時、低回転時にアクセルを開けすぎないことで燃費が向上します。 

ただし、あまりに気を使いすぎると通行の妨げになりかねません。前後のクルマの流れに乗った滑らかなアクセル操作をしましょう。 

車重をいかして先を予見した運転をする 

一時停止や信号など道路状況を予見して、早めにアクセルオフにすることで燃費が向上します。車重の重いCX-5は、特に発進や加速時に燃費面で不利です。一方で、一旦必要な速度まで加速してしまうと、慣性の法則によってそれほどアクセルを踏み込まなくても速度を維持できます。 

先で停車や減速が必要な場面では、早めにアクセルを緩めてCX-5に働く慣性の法則でクルマを前に進めることが燃費向上のためには重要です。先の状況をいつも確認して、不必要な加減速をしない運転を心がけましょう。 

エアコンを過度に使用しない 

エアコンの使用状況は、燃費に直結します。ハイブリッドカーの多くで採用されている電動ではなく、エンジンの回転力を利用したコンプレッサーを使用するため燃費への影響は小さくありません。 

エアコンのコンプレッサーは、設定を満たすために必要な量の冷風を供給し続けます。快適な車内温度になったら、温度設定を高くしたり、ファンの回転を小さくしたりしましょう。コンプレッサーの作動を限定することで、燃料消費を抑えられます。 

CX-5の燃費性能をライバル車と比較 

CX-5の燃費は、ライバル車と比較して良いのか悪いのかみていきましょう。実燃費の情報のあるXD、2.2Lディーゼルエンジンの燃費で比較します。また、ディーゼルエンジンは、ガソリンよりも安価な軽油を使用している点も考慮してご覧ください。 

なお、実燃費とWLTCモードのカタログ燃費を掲載します。 

車種 カタログ燃費 実燃費 
マツダ CX-5 XD 16.6~19.5km/L 14.50〜16.06km/L 
トヨタ ハリアー 14.4~27.4km/L 11.30〜24.65km/L 
スバル フォレスター 13.6~14.0km/L 11.10〜12.10km/L 

トヨタ ハリアーと比較 

トヨタのプレミアムSUVであるハリアーは、CX-5と直接競合する車種としてよく挙げられます。ハイブリッドとプラグインハイブリッドの燃費はカタログ燃費、実燃費ともにCX-5よりもすぐれています。一方で、ガソリンモデルはCX-5のディーゼルモデルと比べるとやや燃費が悪く、甲乙つけ難い印象です。 

プレミアムSUVということで、上級モデルはCX-5よりも高額ですが、標準グレードの価格はCX-5とそれほど大きく変わりません。トヨタらしい堂々とした外観と、上質な内装が特徴のプレミアムカーです。 

スバル フォレスターと比較 

スバル フォレスターは、CX-5とほぼ同クラスのクロスオーバーSUVです。カタログ燃費は13.6~14.0km/L、実燃費は11.10〜12.10km/LといずれもCX-5を下回っています。 

WRCで活躍したインプレッサを始め、長年オフロードシーンを走るクルマを開発し続けてきたスバル車だけあって、さまざまな場面に対応する高い走行性能が魅力です。また、スバルの先進安全技術アイサイトも搭載されています。 

CX-5のガソリン代は年間いくら必要? 

CX-5を購入する際、年間のガソリン代は重要な検討ポイントです。そこで、走行距離別に年間のガソリン代を詳しくご紹介します。シミュレーションには、ディーゼルエンジン搭載車のXD、2WD(FF)の燃費を使用しました。 

CX-5のクリーンディーゼルエンジンは、レギュラーガソリンより安い軽油を使用するため、経済性で見ると燃費以上にお得になります。 

カタログ燃費=17.4km/L
ガソリン代=軽油150円/L として計算  

年間10,000km走行の場合 

まずは、一般的な走行距離といわれる年間10,000km走行の場合の燃料代です。 

10,000km(走行距離)÷17.4km/L(カタログ燃費)×150円(軽油価格)=86,207円 

日常的な通勤と週末のドライブなど、ほぼ毎日クルマに乗ると年間10,000km程度の走行距離になります。1日あたり236円で上質なSUVで移動できると考えると、それほど高額ではありません。 

アウトドアでも活躍するSUVなので、家族でのお出かけにも最適です。 

年間5,000km走行の場合 

日常的に近距離のみの移動で、週末のドライブにたまにでかけるといった乗り方だと、年間5,000km程度の走行が見込まれます。 

5,000km(走行距離)÷17.4km/L(実燃費)×150円(経由価格)=43,103円 

5,000kmの走行であれば、年間4万円強のガソリン代のため大きく家計を圧迫することはないでしょう。CX-5はラゲッジスペースも広く、さらにリアシートを倒して荷室を確保できるので、大きなお買い物をする際にも便利です。 

年間3,000km走行の場合 

週1回の使用と、たまの長距離ドライブ程度の仕様であれば年間走行距離は3,000km程度です。 

3,000km(走行距離)÷17.4km/L(実燃費)×15

ガソリン代が年間25,862円ということは、月間だとわずか2,155円です。使い勝手が良いうえ質感の高いCX-5なら、たまにしか乗らなくても十分満足感を感じられるでしょう。 

CX-5の特徴を紹介 

燃費面でCX-5についてみてきましたが、クルマとしての特徴や魅力を改めてご紹介します。マツダの誇るクロスオーバーSUVだけあって、随所にこだわりの詰まった1台です。 

欧州車のように流麗なデザイン 

CX-5の魅力の1つは、国産他社とは大きく異なる欧州車のような外観でしょう。クロスオーバーSUVは、クルマの使用目的から直線基調で各社似たようなデザインになりがちです。 

しかし、「魂動デザイン」というマツダ独特のポリシーでデザインされたCX-5は、随所に独特の曲線が取り入れられています。単なる機能性の追求だけではなく、クルマに生命感を与えるデザインとしたことで、独特のスタイリングを生み出しました。 

質感の高い内装 

CX-5は、ワンランク上のクラスと比較しても遜色ない高級感のある内装も特徴です。低グレードこそクロス張りですが、多くのグレードで本革か合成皮革を採用。インパネやドアトリムといった部分にも素材やデザインにこだわりをみせ、上質な車内空間を演出しています。 

また、パワーシートやステアリングとシートのヒーター機能をほとんどのグレードで標準採用するなど、質感にふさわしい快適性も実現。ハンズフリーでのリアハッチ開閉や車外ウェルカムランプといった、利便性をさらに高める装備も選択できます。 

走る楽しみを存分に味わえるクルマ 

CX-5は、ハイブリッド車にはない走る楽しみをしっかりと味わえるクルマです。とくにクリーンディーゼルとしてマツダが開発した「SKYACTIV-D」エンジンは、2ステージターボで低回転域から十分なトルクを発揮。軽量グレードでも1.6tを超える車重をまったく感じさせない、気持ちの良い加速を楽しめます。 

また、GVC Plus(Gベクタリングコントロールプラス)という先進のシステムで、ハンドル操作に応じてタイヤに伝わる駆動トルクを最適に制御。ドライバーの操作に対するクルマの応答性を向上させ、「人馬一体」のドライビングフィールを実現しています。大型のSUVにもかかわらず、スムーズなドライビング体験が楽しめます。 

先進の安全技術を搭載 

CX-5には、マツダの誇る先進の安全技術「MAZDA PROACTIVE SAFETY」が搭載されています。衝突回避のためのブレーキアシストや、誤発進抑制機能といった基本的な安全装備だけではありません。 

マツダ・レーダー・クルーズ・コントロールでは、前方車両との車間の維持やレーンに合わせたステアリングアシストなど、手放し運転はできないものの、自動運転に迫る機能を実装しています。 

CX-5を安く購入するならカババがおすすめ

CX-5は、エンジンやトランスミッション、仕様などによって細かくグレードが分かれているため、中古車で好みのクルマを見つけるのは簡単ではありません。少しでも好みの仕様に合ったCX-5を見つけるには、中古車の個人売買サポートサイトカババがおすすめです。基本的には個人売買なので、狙っているグレードをじっくりと探すことができます。 

一方で、個人間取引で心配な、品質面やアフターサービスはプロがサポート。プロの鑑定済み中古車のみが出品されているので、安心して購入できます。また、名義変更や納車の手配など、個人では難しく感じる手続きもすべてカババが代行してくれるので、購入や売却後の手間もかかりません。 

まとめ 

マツダ CX-5は、他社のプレミアムクラスにも引けを取らないミドルクラスSUVです。ハイブリッド車に比べると燃費面では不利ですが、ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」は軽油を使用するため、経済的にはそこまで大きな差はありません。 

運転する楽しみを味わえるクルマが減少する今、純粋なエンジン特有のドライビングフィールを味わえるCX-5は貴重な存在です。CX-5の中古車を購入する際は、ぜひカババで探してみてください。 

参考