アルファードの燃費が悪いって本当?原因と燃費向上の工夫を紹介 

広く確保された居住空間で、快適な移動を可能にするトヨタの高級ミニバン「アルファード」。一方で、大型車種だけに気になるのが燃費です。 

そこで今回は、アルファードの燃費をグレード別の仕様とあわせて詳しくご紹介します。さらに、燃費が悪い理由や向上させるためのポイントも解説するので購入を検討中の方はぜひ参考にしてください。 

アルファードとは 

引用元:https://toyota.jp/alphard/?padid=from_carlineup_alphard 

トヨタ アルファードは、快適性と高級感を追求した人気の高いミニバンです。スタイリッシュな外観と豪華な内装が特徴で、ファミリーユースからビジネスまで幅広く活躍します。最大7名乗車の3列シートの広々とした室内空間で最大7人まで乗車可能です。 

また、大柄なボディに見合った走行性能も兼ね備えていて、都市部から高速道路までストレスなく運転できます。さらに、先進技術も惜しみなく投入されており、快適なドライビング体験と高い安全性を実現。トヨタの品質と信頼性に裏打ちされたすぐれたミニバンです。 

2002年の初代発売からすでに20年以上が経過していることからも、人気の高さがうかがえます。なお、現在販売されているのは2023年にフルモデルチェンジをした4代目です。 

アルファードのカタログ燃費 

アルファードのグレードは大きく2つにわかれています。1つは最上位グレードの「Executive Lounge」で、もう1つは標準車の「Z」です。それぞれのグレードにハイブリッド仕様の2WD(FF)と4WD(E-Four)があり、さらにZグレードにはガソリン車の2WD(FF)と4WDが加わります。 

グレード 2WD 4WD 
Executive Lounge 17.5km/L 16.5 km/L 
Z ハイブリッド 17.7km/L 16.7km/L 
Z ガソリン 10.6km/L 10.3km/L 

それでは、カタログに記載されたグレードごとの燃費を細かく見ていきましょう。 
なお、すべてWTLCモードの燃費を記載しています。 

Executive Lounge (2WD/ 4WD(E-Four)

「Executive Lounge」の燃費は、2WDが17.5km/Lで4WD(E-Four)では16.5 km/Lです。Executive Loungeはアルファードの最上位グレードで、ハイブリッド車のみが設定されています。 

最上位グレードだけあって、内装は豪華そのものです。7席すべてが本革シートで、木目パネルとあわせて高級感を演出しています。また、シートカラーもブラックとニュートラルベージュの2色用意されているので、好みに合わせて選ぶことが可能です。 

後席のエグゼグティブラウンジシートには、シートヒーターやアームレストヒーター、さらには伸縮機能を備えた電動オットマンまで装備。航空機のビジネスクラスのような快適性を実現しています。 

Z ハイブリッド車(2WD/ 4WD(E-Four)

グレードZのハイブリッド車の燃費は、2WD17.7 km/L、4WD(E-Four)16.7 km/LとExecutive Loungeよりも若干よくなっています。エンジンやハイブリッドシステムそのものは同様なので、70kgほど軽くなった車重の影響です。 

最上級グレードではないものの、車格にふさわしい高級感のある内装を備えています。シートは合成皮革のシックなブラックで統一され、見た目だけであれば最上位グレードに引けを取りません。200万円以上という価格差と燃費の向上を考えると、十分に魅力的なグレードです。 

Z ガソリン車(2WD/ 4WD) 

グレードZには、ハイブリッド以外に通常のガソリン車も設定されています。燃費は、2WDが10.6 km/Lで4WDは 10.3 km/Lです。 

装備面は同じZのハイブリッド車とほとんどかわりません。大きな違いは車重で、全グレードでもっとも軽い点が特徴です。Zのガソリン車2WDなら、もっとも重いExecutive Loungeの4WD(E-Four)から実に230kgも軽くなっています。一方で、最高出力、トルクともにほとんど遜色がないので、軽快なドライビングを楽しめるモデルです。 

アルファードの実燃費 

実燃費とは、実際に走行した際に記録された燃費です。特定の条件下でプロドライバーが測定するカタログ燃費ではわからない、一般ユーザーの普段使いでの燃費がわかります。 

ただし、すべての情報が正しいとは限らない点には注意が必要です。カタログ燃費と実燃費が異なる理由とアルファードの実燃費についてご紹介します。 

アルファードのカタログ燃費と実燃費が異なる理由 

カタログ燃費が実燃費と異なる理由は、実際の走行では路面状況や運転スタイルなどさまざま要素によって燃費が影響を受けるためです。実燃費はカタログ燃費よりも一般的に低くなり、アルファードのように車重のあるクルマの場合はとくに大きく異なる傾向にあります。燃費を考慮して購入を検討する際は、実燃費も事前に確認しておくことが大切です。 

ただし、実燃費を公開しているWebサイトは、ユーザーの申告の集計のため必ずしも正しいとは限りません。また、ユーザーの運転の特性や普段の乗り方に大きく影響を受けるので、必ずしもすべてのユーザーに当てはまらないことに注意して確認しましょう。どうしても気になる場合は、販売店の営業担当者などに直接相談することをおすすめします。 

現行アルファードは発売後間もない 

燃費情報サイトを確認したところ、発売後間もない現行型アルファードの実燃費情報は残念ながらありませんでした。(2023年7月現在) 

そこで、先代(30系)の2018年1月の4WD、ガソリンモデルのカタログ燃費との比較を掲載します。なお、グレードについては記載がなかったため参考程度にご覧ください。 

グレード カタログ燃費 実燃費 
GF / SC / Executive Lounge / Executive Lounge S 9.6~9.9 km/L 6.59km/L 

アルファードの燃費性能が悪い原因 

アルファードは魅力的なミニバンですが、燃費性能があまりよくないという指摘もあります。現行型ガソリンモデルのカタログ燃費は10.3〜10.6km/Lと、最近のクルマとしてはそれほど省燃費性能が高いとはいえません。 

そこで、アルファードの燃費性能が悪い理由を3つの視点で詳しく考察してみましょう。 

大型ボディと豪華装備による重量の影響 

アルファードの燃費性能に大きく影響しているのは重量です。アルファードは広々とした室内空間を提供するため、大型のボディを採用しています。さらに、質感を高めた内装やシートヒーター、電動シートなど重量のある装備を多数採用していることも重量増の要因です。 

大きく重い車体はとくに加速時に多くの燃料を消費するため、ストップ&ゴーの多い市街地で燃費を大きく悪化させます。 

パワフルなエンジンを搭載 

大型の車体を快適にドライブするため、アルファードにはハイパワーのエンジンが搭載されています。ハイブリット車、ガソリン車ともに2.5Lと排気量こそさほど大きくありませんが、高いパワーを搾り出すにはそれだけ燃料が必要です。 

クルマの方向性として燃費性能ではなく、大人数が乗車しても快適なドライビングができることを重視した結果といえます。 

エアロダイナミクスの問題 

アルファードのボディデザインは、燃費に大きく影響する空気抵抗の低減には不利な形状です。天井が高くボディ前面からみた面積が大きいため、走行時に大きな抵抗になります。 

燃費性能を高めるためには流線型のスタイリングを採用することが必要ですが、車内空間を最大限確保して居住性を高めるアルファードの方向性とは合いません。 

アルファードの燃費向上の工夫 

引用元:https://toyota.jp/alphard/?padid=from_carlineup_alphard 

燃費性能の決して高くないアルファードだけに、少しでも燃費を向上させるために工夫をしたいものです。 

アルファードの燃費を悪化させる要因別に対応策をご紹介します。 
劇的に燃費が向上することはありませんが、小さなことの積み重ねが長い目で見ると重要です。 

急な加速をしないことで重量の影響を軽減 

車重の重いアルファードの燃費を向上させるためには、急な加速を極力しないことが重要です。 

アルファードに限らず、クルマは止まっている状態から動かす際がもっとも大きく燃料を消費します。とくに車重の重いアルファードではその影響が大きいため、できるだけゆっくりと加速することで余分な燃料消費を抑えられます。 

また、余計な荷物を積んだままにしておかないことも、燃費向上に一定の効果があります。クルマそのものの重量を軽減することはできませんが、少しでも重量増を抑えることで重量が燃費に与える影響を減らしましょう。 

余裕をもった運転でエンジンを回しすぎない 

アルファードは高性能なエンジンを搭載しており、スムーズな走行やパワフルな加速を実現しています。しかし、一方でエンジンパワーは燃費に悪影響を及ぼす要素です。 

運転する際は急な加減速をできるだけ避けるため、十分に車間距離をとることを心がけましょう。流れに乗って走ることで無駄な燃料消費を抑えることができます。 

空気抵抗の影響を最小限にする 

燃費を悪化させる空気抵抗の観点で、不利なボディ形状のアルファード。形状そのものを帰ることはできないので、できるだけ空気抵抗の影響がでない運転を心がけることが大切です。 

空気抵抗は、車速の2乗に比例して大きくなります。つまり、できるだけ遅く走ったほうが燃費への影響が少ないということです。交通の流れを妨げる速度で走ることは問題ですが、必要以上に速度を出して走らないようにしましょう。 

アルファードの燃費性能をライバル車と比較 

アルファードの燃費性能を、ミニバンのおもなライバル車と比較してみましょう。なお、現行型アルファードの実燃費が不明のため、各メーカーの公式サイトに掲載されているカタログ燃費で比較します。また、紹介している燃費はWLTCモードです。 

車種 カタログ燃費 
トヨタ アルファード 10.3~17.7km/L 
トヨタ ヴェルファイア 10.3~17.7km/L 
ホンダ オデッセイ 11.6~20.2km/L 
日産 エルグランド 8.4~10.0km/L 

トヨタ ヴェルファイアと比較 

トヨタ ヴェルファイアはアルファードの兄弟車です。装備や方向性は若干異なりますが、ボディサイズや高級ミニバンという方向性はほとんど変わりません。燃費も10.3~17.7km/Lとまったく同水準です。実際、ハイブリッド車のエンジンは同型のものが採用されています。 

一方で、ガソリン車のエンジンは自然吸気のアルファードと異なりターボ仕様ですが、奇しくも燃費はまったく同じ値でした。 

ホンダ オデッセイと比較 

ホンダ オデッセイは、現在一旦販売終了になっているものの、2023年秋の再登場が発表されているホンダの高級ミニバンです。価格帯がややアルファードより安いものの、直接競合する車種の1つといえます。 

燃費は11.6~20.2km/Lと、アルファードよりも高い数値です。エンジンやボディ形状が違うので一概にはいえませんが、2〜300kgほど軽い車重が大きく影響していると思われます。 

日産 エルグランドと比較 

日産 エルグランドは、車格、サイズともにアルファードと直接競合する車種です。高級感のある内装と広い居住空間が特徴で、アルファードと比べても遜色ありません。 

一方で、燃費は8.4~10.0km/Lとアルファードよりも悪くなっています。1番大きな理由は、ハイブリッド車の設定がなくガソリン車のみしかないためです。 

アルファードのガソリン代は年間いくら必要? 

アルファードは決して燃費性能の高くないため、年間のガソリン代は気になるポイントです。そこで、走行距離別に年間のガソリン代を詳しくご紹介します。 

シミュレーションに使用したグレードは、標準グレードのZでハイブリッド車2WDです。なお、実燃費データがないので、カタログ燃費でのシミュレーションとなっている点に注意してください。 

カタログ燃費=17.7km/L
ガソリン代=170円/L 

として計算 

年間10,000km走行の場合 

まずは、一般的な走行距離といわれる年間10,000km走行の場合のガソリン代です。 

10,000km(走行距離)÷17.7km/L(カタログ燃費)×170円(ガソリン価格)=96,045円 

年間10,000kmは1日平均で27km程度走行する水準で、毎日通勤に使用する場合など使用頻度の高い場合に到達する走行距離です。ガソリン代は10万円弱と高額に思えますが、1日換算すると263円。この金額でアルファードの快適な空間を占有して移動できることを考えると、決して高くありません。 

年間5,000km走行の場合 

年間5,000kmの走行は、日々の買い物やたまにドライブをする利用頻度が想定されます。 

5,000km(走行距離)÷17.7km/L(実燃費)×170円(ガソリン価格)=48,022円 

年間約48,000円ということは、月間でわずか4,000円です。 

開口部の広いミニバンは、荷物の積み下ろしも楽なので日常の買い物で重宝します。また、長距離ドライブをしても、広々した居住空間で快適です。 

年間3,000km走行の場合 

3,000kmは、極端な近場のみの移動か週末のドライブのみというライトユーザーの年間走行距離です。 

3,000km(走行距離)÷17.7km/L(実燃費)×170円(ガソリン価格)=28,814円 

走行距離3,000kmなら、年間のガソリン代もほとんど負担になりません。月間だと約2,400円で、アルファードの贅沢な空間を利用できます。 

アルファードの特徴を紹介 

燃費面以外のアルファードの特徴を詳しく紹介します。ただ広い居住空間をもつだけではない、アルファードの本当の魅力を確認してください。 

アルファードのスタイリッシュで高級感のある外観 

アルファードは、スタイリッシュで高級感のある外観が特徴です。ダイナミックなボディラインと独自のデザイン要素が組み合わさり、存在感とスポーティさを演出しています。また、大型で存在感のあるフロントグリルや、現代的なLEDヘッドライトなどのデザインも魅力的です。 

アルファードが持つ魅力は室内空間 

アルファード最大の特徴は、広々とした室内空間です。3列シート配置で最大7人まで乗車可能なうえ、各席ゆとりのある膝元スペースとヘッドクリアランスが確保されています。 

特に後席前列シートの快適性を、とことん追求している点が特徴です。シートは左右独立していて、肘掛けやサイドテーブル、電動オットマンまで備える徹底ぶりです。 

上質で洗練されたアルファードの内装と装備 

アルファードの内装は、上質で洗練されたデザインが特徴です。高級感を追求し、上質な素材でまとめられています。 

一方アルファードのインテリアの特徴は、見た目だけではありません。すべての座席での快適性を高めています。後席の天井部にはオーバーヘッドコンソールが備えられ、快適性を高める多くの機能に直接アクセスすることが可能です。また、後席にはトヨタ初となるパワーサンシェードを装備し、日差しの強い中でのドライブでも快適に過ごせます。 

運転のしやすさに徹底的にこだわったアルファードのコックピット 

メーターには12.3インチの大型TFT液晶モニターを採用し、高い視認性を確保したほか、好みにカスタマイズすることも可能です。さらに、カラー表示のヘッドアップディスプレイも備え、目線を動かすことなくさまざまな情報を容易に確認できます。 

メモリー機能付きのパワーシートを装備しているので、ドライバーが変わってもすぐに自分の運転しやすいシートポジションにセット可能。さらに、乗降時には自動的にスライドしてスムーズな乗り降りを実現しています。 

アルファードの充実した先進安全装備 

先進的な安全装備の充実もアルファードの特徴です。国の制定する「セーフティ・サポートカーS<ワイド>」の基準を全車満たしているので、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置といった基本的な安全支援システムが備わっています。 

さらに、基本的にブレーキ操作のみで駐車してくれる自動駐車機能(トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク])や渋滞時の追従走行や発進を支援してくれるトヨタ チームメイト[アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)]といった先進技術も装備。ドライバーの負担を軽減してくれます。 

アルファードを安く購入するならカババがおすすめ! 

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まとめ 

引用元:https://toyota.jp/alphard/?padid=from_carlineup_alphard

トヨタ アルファードは、広い居住空間と高級感が特徴の大型ミニバンです。コンパクトカーと比べると燃費面でやや不利な面もあるものの、移動の快適性を考えると必要なガソリン代は十分に納得のできる水準です。 

アルファードを少しでも安く購入したい方は、消費税や中間マージンが不要な個人間フリマ「カババ」でぜひ探してみてください。 

参考サイト