N-BOXの燃費を徹底検証?ライバル車との燃費性能を比較 

ときに、普通車を含むすべての国産車において、年間販売台数No.1を記録するほど大人気のホンダ N-BOXですが、その人気の反面、「燃費が悪い」という評判を目にすることも少なくありません。 

本記事では、N-BOXのカタログ燃費から実燃費、年間にかかるガソリン代まで詳しく解説します。燃費向上のコツも紹介しているので、N-BOXの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。 

N-BOXとは 

引用元:https://www.honda.co.jp/Nbox

ホンダ N-BOXは2011年から発売されているスーパーハイトワゴンで、スタイリッシュなデザインと実用性を兼ね備え、軽自動車とは思えない広々とした室内空間が人気の軽自動車です。 

発売翌年より軽自動車新車販売台数第1位を記録し続け、長年にわたり不動の首位をキープ。軽自動車のみならず、登録車を含む新車販売台数でも常にトップシェアを誇り続けています。 

累計販売台数は10年で200万台を突破という驚異の記録も打ち立てたN-BOXですが、気になるのはその燃費でしょう。 

N-BOXの燃費は悪いと言われますが、カタログ燃費だけでなく実燃費はどうなのか、またライバル車との比較や燃費を良くする方法など詳しく解説していきます。 

N-BOXのカタログ燃費 

それでは、N-BOXのカタログ燃費からチェックしていきます。 

N-BOXのパワートレインはガソリン車のみとなり、ハイブリッド車は用意されていません。 

2代目となる現行モデルのグレード展開は「G」「L」「EX」となり、「L」「EX」にはターボエンジンの設定があります。またそれぞれ2WD(FF)と4WDが選択可能です。 

なお、通常のN-BOX以外に迫力あるフロントフェイスが特徴のN-BOX Customがラインナップされていますが、両者の燃費差はありません(ただしCustomは「L」「EX」のみのグレード展開)。 

N-BOXのグレード・駆動別のカタログ燃費(WLTCモード)を見てみましょう。 

 2WD 4WD 
G・L・EX(NAエンジン) 21.2km/L 19.8km/L 
Lターボ・EXターボ(ターボエンジン) 20.2km/L 19.0km/L 

N-BOXに採用されているNAエンジンは、ホンダが数々のレースで培った技術が投入されている「i-VTECエンジン」で、燃焼効率を向上させ、低速域での力強さと高速での伸びやかさを実現しています。高出力と低燃費を両立させ、ホンダらしい走りが楽しめるエンジンです。 

またターボ車はターボならではの力強さとレスポンスの良さを追求しつつ、NAエンジンにはやや劣るものの、燃費は抑えられています。 

N-BOXの実燃費 

実燃費とは、実際に車を運転したときに得られる燃費の値のことです。 

カタログ燃費はメーカーが公表している燃費であり、一定の条件下で測定されたものとなりますが、実燃費はドライバーの運転方法や道路状況、気象条件などによって大きく異なっており、一般的に実燃費はカタログ燃費を下回ります。 

ではN-BOXの実燃費を駆動・エンジン別に見ていきましょう。 

N-BOX 2WDの実燃費 

2WDでのN-BOX NAエンジンの実燃費は18.27km/L、ターボエンジンの実燃費は16.05km/Lでした。 

エンジン カタログ燃費 実燃費 
NAエンジン 21.2km/L 18.27km/L 
ターボエンジン 20.2km/L 16.05km/L 

カタログ燃費との差はNAエンジンで約3km/L、ターボエンジンで約4km/Lとなり、特にターボではやや期待を下回る結果と言えるかもしれません。 

N-BOX 4WDの実燃費 

4WDでのN-BOX NAエンジンの実燃費は17.70km/L、ターボエンジンでの実燃費は16.62km/Lでした。 

エンジン カタログ燃費 実燃費 
NAエンジン 19.8km/L 17.70km/L 
ターボエンジン 19.0km/L 16.62km/L 

カタログ燃費との差はNA・ターボエンジンともに約2km/L程度に収まっています。 

特に、ターボにおいては2WDより良い結果となっているため、燃費を理由に2WDと4WDを迷っている方は、注目していただきたい値です。 

(実燃費参照サイト「e燃費」より 2023年7月17日時点) 

N-BOXの燃費性能が悪い理由 

N-BOXは軽自動車のみならず、登録車の中でも別格の「超人気モデル」ですが、燃費のみを見ると「思ったほど低燃費じゃなかった」と思う方も多いのではないでしょうか。 

そこで、なぜN-BOXの燃費性能は悪いのか、その理由を下記に挙げていきます。 

パワートレイン 

なん日を向上させる代表的な技術が、エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムです。しかし、N-BOXは現時点でハイブリッド車を用意しておらず、ガソリン車のみのラインナップとなっており、どうしても燃費では不利と言わざるを得ません。 

もちろん、今後のモデルチェンジでハイブリッド車が採用される可能性はありますので、購入を検討している方は新型情報に注目するのがいいでしょう。 

車両の重さ 

N-BOXは軽自動車ですが、その車両重量は890kg~1,020kgと比較的重い部類に入るモデルです。重量が増えるとエンジンにより多くの負荷がかかり、これが燃費悪化の原因となります。 

特に都市部での使用においては頻繁な停車や発進が発生し、排気量が小さい軽自動車にとって、車両の重さは燃費に直結する要素です。 

ハイトワゴンの形状 

ハイトワゴン系に分類されるN-BOXのボディ形状は、車高が高くスクエアなものとなっており、そのおかげで広く快適な室内空間を実現しています。 

しかし、高い車高やスクエアな形状のボディは空気抵抗が大きくなります。速度が上がるほどその影響は大きくなるため、空気抵抗の大きいボディ形状は、高速道路での燃費が低下する原因です。 

高い空気抵抗を減らすためには、車両のデザインやエアロダイナミクスの工夫が必要となりますが、N-BOXはその点で今後、改善の余地があるかもしれません。 

車の使い方 

N-BOXのオーナー層には都市部を中心に利用する方も多く、ちょこちょこした短距離の走行が主となるケースもよく見られます。このような走り方はエンジンの冷間時や停車、発進時に燃費が悪化しやすくなります。 

燃費改善のためには、適切な走行プランニングやエコドライブの意識が必要です。 

N-BOXの燃費性能向上の工夫 

N-BOXの燃費性能を向上させるためには、以下の工夫が有効です。 

引用元:https://www.honda.co.jp/Nbox

ECONスイッチを活用する 

N-BOXには、「ECONモード」と呼ばれる燃費向上をサポートするスイッチが装備されています。ECONモードをオンにすることで、エンジンの出力特性やエアコンの制御が最適化され、燃費が向上します。 

また、低燃費なエコドライブを実施すると、メーター中央の照明色がグリーンになる「アンビエントライト」もあわせて活用するのがおすすめです。 

車両の重さを意識する 

燃費には、車両の重さが大きく影響します。不必要な荷物や装備の積載は車両の重量を増やし、燃費を悪化させる原因となるため、不要なものは降ろしておくのがおすすめです。 

必要最低限の荷物の積載や、長距離移動時には荷物を減らすなど、車両の重さを意識して軽量化を図ることで燃費改善につながります。 

丁寧な運転を心がける 

N-BOXの燃費向上には、適切な運転スタイルが重要です。急加速や急ブレーキ、無駄なアイドリングなどは。燃費を悪化させる要因となります。 

ゆっくりとした加速や減速、信号待ち時のエンジン停止など、丁寧な運転を心がけることが大切です。また、タイヤの空気圧点検や車両の定期的なメンテナンスなど、愛車を大切にすることも燃費の向上につながります。 

N-BOXの燃費性能をライバル車と比較 

販売台数においてはライバル不在とも言われるほど長くトップを走り続けているN-BOXですが、燃費性能においてはどうなのでしょうか。 

軽ハイトワゴンのカテゴリを中心に、ライバル車とカタログ燃費・実燃費を比べてみましょう。 

車種 カタログ燃費 実燃費(最高値) 
ホンダ N-BOX 19.0km/L~21.2km/L 18.27km/L 
ダイハツ タント 19.6km/L~22.7km/L 18.37km/L 
スズキ スペーシア 20.2km/L~22.2km/L 19.80km/L 
日産 ルークス 17.5km/L~20.9km/L 17.09km/L 
スズキ ワゴンR 20.9km/L~25.2km/L 24.34km/L 

(実燃費参照サイト「e燃費」より 2023年7月17日時点) 

ダイハツ タントと比較 

N-BOXと同カテゴリのライバルと言えば、ファミリー層にも人気が高いダイハツ タントでしょう。タントもガソリン車のみをラインナップし、通常のタントとタント カスタムを用意。車両重量は880kg〜980kgと、N-BOXと似た車体を持つ軽ハイトワゴンです。 

そんなタントのカタログ燃費は19.6km/L〜22.7km/L、実燃費は18.37km/Lと、燃費性能はN-BOXとほとんど変わりません。 

車両価格はタントの方がお手頃ですが、あとはメーカーやオプション装備、使い勝手など好みで差が分かれるところでしょう。 

スズキ スペーシアと比較 

続いてのライバル車は、こちらもファミリー向けとして売り出されているスズキ スペーシアです。スペーシアはモーターの力で走行をアシストし、ガソリンを節約してくれるマイルドハイブリッド車のみのラインナップとなっています。 

そんなスペーシアのカタログ燃費は20.2km/L~22.2km/L、実燃費は19.80km/L。N-BOXやタントより実燃費が良いのは、マイルドハイブリッドに加え、車両重量が850kg~920kgとやや軽いことも理由のひとつです。 

日産 ルークスと比較 

日産 ルークスは日産独自の安全装備であるプロパイロットを備えた軽ハイトワゴンで、通常のルークスのほか、N-BOXでの「Custom」にあたる「ハイウェイスター」を設定しています。 

リチウムイオンバッテリーを用いたスマートシンプルハイブリッドのみのラインナップとなっていますが、カタログ燃費は17.5km/L〜20.9km/L、実燃費は17.09km/Lと、どちらもN-BOXを下回る結果となりました。 

スズキ ワゴンRと比較 

最後は、軽ハイトワゴンの元祖とも言われるスズキ ワゴンRと比較してみましょう。 

ワゴンRのカタログ燃費は20.9km/L〜25.2km/L、実燃費は24.34km/Lと、N-BOXを大きく上回る数値となっています。ガソリン車とマイルドハイブリッド車を用意していますが、730kg~850kgという車体の軽さも相まって、全体的に低燃費となっています。 

N-BOXのガソリン代は年間いくら必要? 

ライバル車と比較しても燃費性能が高いとは言えないN-BOXですが、実際のガソリン代はどれくらいかかるのでしょうか。 

実燃費データを元にして、もしN-BOXに乗ったらガソリン代は年間でどのくらいかかるかシミュレーションしてみました。 

実燃費=18.27km/L
ガソリン代=170円/L として計算

年間10,000km走行の場合 

車は「10年10万km」とも言われますが、通勤などで毎日乗るような場合、一般的には年間10,000kmが走行距離の目安にもなっています。この場合のガソリン代は、おおよそ以下の金額です。 

10,000km(走行距離)÷18.27km/L(実燃費)×170円(ガソリン価格)=93,048円 

大雑把に言えば、年間で10万円のガソリン代がかかるということになります。 

車は欠かせないけれどこれほどの維持費をかけられないという方は、車両価格が多少高くとも、低燃費トップクラスのハイブリッド車を購入する方がコストパフォーマンスとしては優れていると言えるかもしれません。 

年間5,000km走行の場合 

続いては、年間5,000km走行のガソリン代です。週末のちょっとしたドライブや毎日の買い物、家族の送り迎えなどで使った場合、この程度の距離となります。 

5,000km(走行距離)÷18.27km/L(実燃費)×170円(ガソリン価格)=46,524円 

この場合は年間約47,000円、月に約4,000円程度となりました。 

先に紹介した燃費向上の工夫などを凝らし、なるべく低燃費走行を心がけていればそれほど負担なく乗れる金額に収まっています。 

年間3,000km走行の場合 

最後に、週末ドライバーやセカンドカーとしての利用など、車をほとんど使わないという場合を見ていきます。 

3,000km(走行距離)÷18.27km/L(実燃費)×170円(ガソリン価格)=27,914円 

年間3,000km走行のガソリン代は年に約28,000円、月に約2,400円です。 

距離が少なければガソリン代よりも使い勝手やメンテナンスのしやすさ、リセールバリューなどを気にかける方が重要ということもあるでしょう。 

N-BOXの特徴を紹介 

引用元:https://www.honda.co.jp/Nbox

ここまでN-BOXの燃費性能についてご紹介しましたが、そもそもN-BOXとはどういう車なのか、その特徴についても解説していきましょう。 

N-BOXの外観デザイン 

N-BOXの外観はシンプルでありながら上質感もあり、どんなシーンにも合わせやすい汎用性のあるデザインになっています。 

落ち着きのあるフロントフェイスは、丸目のLEDヘッドライトに個性が光り、ひと目でN-BOXだとわかる点が魅力です。また、バリエーションも豊富で、N-BOX、N-BOX Custom、N-BOX コーディネートスタイル、特別仕様車「STYLE+ BLACK」など表情の違う多くのデザインがラインナップされています。 

ボディカラーは透明感のある寒色系をメインに飽きの来ない色合いを揃え、「コーディネートスタイル」ではツートーンが選択可能です。 

N-BOXの広々とした室内空間 

N-BOXが人気の秘密と言えるのが、広々とした室内空間ですが、ユーザーの生活スタイルに合わせてシート仕様を選べる点にもそのこだわりが表れています。 

シートは、運転席周りがスッキリしている「ベンチシート仕様」か、運転席と助手席を別々にスライドできる「スーパースライドシート仕様」から選択可能です。前席を広々と使いたい方にはベンチシート、後席のお子さんを見守るなど、ファミリーには車内移動がしやすいスライドシートが人気となっています。 

N-BOXはホンダ独自の技術「センタータンクレイアウト」を採用し、燃料タンクを後席下から前席下へ移すことで室内空間を劇的に広げました。室内長は224cmと大人4人がゆったりと座ることができ、後席でも足元にゆとりがあるのが特徴。室内高も140cmと高く、お子さんの着替えや荷物の積み下ろしもラクに行えます。 

N-BOXのラゲージスペースとシートアレンジ 

N-BOXの後席は、「チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート」となっています。片側または両側をチップアップ(跳ね上げ)することで、テールゲートを開けることなく大きな収納スペースを作り出すことが可能です。 

同じく、片側または両側をダイブダウン(足元に倒す)させれば荷室から続く広い床面となり、27インチの自転車もすっぽり入る積載力を誇ります。 

さらに、助手席を倒すことにより長尺の荷物スペースも確保できますが、レバーを引くだけのワンアクションで女性一人でもカンタンにできるのが嬉しいポイント。レジャーやアウトドア、週末の買い出しでも重宝します。 

また、助手席側の収納式ドリンクホルダーやインパネトレー、ボトルホルダー付きのドアロアーポケットに加え、後席にも左右のドリンクホルダーやコンビニフックが設置されているなど収納の多さも使い勝手の良さに磨きをかけています。 

ホンダらしいN-BOXの走り 

N-BOXが軽自動車ながら普通車を上回る販売台数を記録している理由として、走りの良さや運転のしやすさが挙げられます。 

運転席に座った瞬間、目線が高く見通しが良いと感じられるのが大きな特徴で、ミニバン並みの高い目線で運転することができます。また、交差点などでも視界が効くようフロントピラーは極細に仕上げられ、安全性と安心感を高めました。 

搭載されたi-VTECエンジンはレースシーンでも活躍するホンダの技術が投入されており、街中はもちろん、坂道や高速道路でも力強く伸びやかな走りを実現。またターボ車ではパワフルさとレスポンスの良さ、低燃費を兼ね備えたターボエンジンが採用されています。 

その他にも、ブレーキペダルを離しても停車状態を保つオートブレーキホールド機能や、スイッチひとつで力が要らない電子制御パーキングブレーキなど、運転中のストレスを軽減し安全性を高める機能が数多く設定されており、毎日の運転が快適になるような工夫が満載です。 

N-BOXの安全性能 

N-BOXは全車に先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備しており、軽自動車では安全面が心配という方からも多く選ばれています。 

単眼カメラとミリ波レーダー、ソナーセンサーを備えており、高速道路で適切な車間距離を保つ「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)」やパーキングセンサーシステム、衝突軽減ブレーキ(CMBS)がドライバーの安全運転をサポート。街中や高速道路、駐車時、夜間など様々なシーンで事故回避に役立ちます。 

またその他の安全運転支援機能として、エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシスト機能、横すべり抑制機能などが搭載され、運転初心者からベテランまで幅広い層が安心できるのが特徴です。 

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まとめ 

引用元:https://www.honda.co.jp/Nbox/ 

今回は、累計200万台以上の売上を誇るホンダ N-BOXのカタログ燃費と実燃費をご紹介しました。 

N-BOXの実燃費は最高値でも18km/L程度とあまり高くなく、燃費の面ではライバル車に劣る面もあります。その理由として車両の重さや日常の車の使い方などが挙げられますが、工夫次第で少しでも燃費性能を良くすることが可能です。 

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参考 

参考サイト