ハイエースの燃費が悪いって本当?原因と燃費向上の工夫を紹介 

商用車としてだけでなく、乗用車としても人気を集めているハイエース。国内外から需要のある人気の車種です。実用的な面が高く評価されている一方で、車体が大きいため気になるのが燃費ではないでしょうか。 

本記事では、ハイエースのカタログ燃費から実燃費、年間にかかるガソリン代まで詳しく解説します。燃費向上のコツも紹介しているので、ハイエースの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。 

ハイエースとは

ハイエースは、トヨタ自動車が製造・販売しているワンボックスカーです。大きな車体と広い車内が特徴的で、多くの荷物を積んだり、大人数を乗せたりできます。貨物車や送迎車などの「商用車」というイメージを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 

一方で、カスタムパーツが豊富で使い勝手がよいことから、アウトドアなどの趣味に活用している人も増えています。昨今では、ハイエースベースのキャンピングカーも人気となっており、もはや商用車だけではなく、自家用車としても人気のある車種です。 

ハイエースの人気は、日本だけに留まりません。ハイエースの「頑丈さ」「室内空間の広さ」は海外でも高く評価されており、長年高い重要を維持しています。国内外からの需要が高く、リセールバリューが高いというのもハイエースの大きな特徴です。

ハイエースのカタログ燃費

ハイエースには、「ハイエース バン」「ハイエース ワゴン」「ハイエース コミューター」の車種があります。それぞれの燃費・サイズ・重量・定員を比較してみましょう。 

ハイエース バン

「ハイエース バン」は、「貨物車」タイプのハイエースです。グレードは「スーパーGL」と「DX」があり、それぞれガソリン車、クリーンディーゼル車、オートマ車、マニュアル車など細分化されています。用途にあわせて仕様を選べる点が、ハイエース バンの大きな特徴です。

ここでは、スーパーGLの2WDに限定して、実際のカタログに書かれている燃費を紹介します。 

ハイエース バン スーパーGL(2WD) 

ナンバー 
燃費 ディーゼル :11.7km/L 
ガソリン :8.8km/L 
ディーゼル :12.4km/L 
ガソリン :9.2km/L 
サイズ(全長×全幅×全高) 4,840mm×1,880mm×2,105mm 4,695mm×1,695mm×1,980mm 
室内寸法(長×幅×高) 3,000/1,840mm×1,705mm×1,390mm 3,000/1,855mm×1,520mm×1,320mm 
車両重量 ディーゼル :2,040kg 
ガソリン :1,890kg 
ディーゼル :1,930kg 
ガソリン :1,770kg 
定員 2/5人 

ハイエース ワゴン

ハイエースワゴンはバンと異なり、3ナンバーの普通乗用車です。人を乗せることを目的としており、定員は10名になります。ディーゼルエンジン搭載車がないため、ハイエースバンよりも燃費が下がります。 

ここでは、GLの2WDに限定して、実際のカタログに記載されている燃費を紹介します。 

ハイエース ワゴン GL(2WD) 

ナンバー 
燃費 ガソリンのみ 
8.8km/L 
車両サイズ(全長×全幅×全高) 4,840mm×1,880mm×2,105mm 
室内寸法(長×幅×高) 3,715mm×1,695mm×1,390mm 
車両重量 1,970kg 
定員 10人 

ハイエース コミューター

ハイエース コミューターは、乗車定員14名のハイエースです。2ナンバー(普通乗合自動車)に該当し、運転するには「中型免許(8t限定解除)」もしくは「大型免許」が必要になります。 

ここでは、GL(2WD)に限定して、実際にカタログに記載されている燃費を紹介します。 

ハイエース コミューター GL(2WD)

ナンバー 
燃費 ガソリン :8.8km/L 
ディーゼル :11.5km/L 
車両サイズ(全長×全幅×全高) 5,380mm×1,880mm×2,285mm 
室内寸法(長×幅×高) 4,250mm×1,695mm×1,565mm 
車両重量 2,240kg 
定員14人 

ハイエースの実燃費

車の燃費は、カタログに記載されているものよりも実燃費の方が低くなる傾向にあります。なぜなら、カタログ燃費は基準となる測定方法によって測定された燃費であり、実際に公道を走って測定された燃費ではないからです。 

ハイエース バン  ディーゼル 9.4km/L 
ガソリン 8.04km/L 
ハイエース ワゴン 7.21km/L 
ハイエース コミューター ディーゼル7.89km/L 
ガソリン 8.77km/L 

調査の結果、もっとも実燃費がよいのは、ディーゼルエンジンを搭載したハイエース バンの9.4km/Lでした。一方で、ハイエース ワゴンがもっとも燃費の悪い結果となっています。 

いずれにしても、カタログ燃費よりも実燃費の方が悪い傾向にあるとわかります。 

ハイエースの燃費性能が悪い原因

ハイエースの燃費性能が悪い原因の一つに、「車両重量が重いから」という点が挙げられます。そもそも、車両重量が重い車は、全体的に燃費が悪くなる傾向にあります。車両が重くなればなるほど、エンジンは余計なパワーを使わなければならないためです。 

多くの荷物、または大人数を乗せることのできるハイエースは、車体重量に加えて積載量のぶん車体が重くなります。したがって、必然的に車両総重量が重くなり、燃費性能に悪影響をあたえてしまうというわけです。 

また、車両総重量が重くなることでタイヤに負担がかかることも、燃費性能を悪くさせている原因です。ハイエースには重量を支えるため、貨物車用のタイヤが装着されています。貨物車用のタイヤは通常の乗用車用タイヤよりもより高い強度を持たせてあり、その分タイヤ自体が重たくなっています。 

タイヤが重いということは、タイヤ自体を動かすためにエネルギーを使ってしまい、燃費という点で見ればマイナスポイントです。 

とはいえ、ハイエースは一度に多くの量を運べるのが利点であり、積載量の少ない車だと、何往復も荷物を運ばなければなりません。しかし、ハイエースであれば一度に運ぶことができます。 

一見燃費がよくないと感じるかもしれませんが、長い目でみればそれほど燃費が悪いともいえないのではないでしょうか。 

ハイエースの燃費向上の工夫

ハイエースの燃費を向上させるためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。3つのポイントにわけて解説します。 

荷物を積みすぎない

ハイエースは、ただでさえ車両重量が重い車です。なるべく重量負担を増やさないためにも、指定された積載量を守り、必要以上の荷物を積まないよう気をつけましょう。 

また、使わないものを積みっぱなしにするのもNGです。遊びにいった後の荷物は降ろす、車のメンテナンスに使用する道具は必要最低限にするなど、車両総重量を普段から軽くしておくことをおすすめします。 

定期的に点検をおこなう

燃費性能が悪くなる原因でもお伝えしたように、ハイエースは乗用車よりも重たい貨物車用のタイヤを履いています。そのため、日頃からタイヤの空気圧をチェックし、低くなっていないかチェックしましょう。空気圧が低くなるとどうしても接地面積が増え、燃費には悪影響です。 

ただし、空気圧を高くしすぎると、乗り心地が悪くなる、タイヤの寿命が短くなる、などのデメリットが生じる場合があります。「適切な空気圧を保っているか」を基準に点検をおこないましょう。 

安全運転をこころがける

安全運転というのは、急発進・急ブレーキ・急加速をしない運転を指しています。重量の重いハイエースを動かすのは、ただでさえエンジンに負荷がかかるものです。急発進、急加速となれば、エンジンに大きな負荷をかけてしまうのは想像にたやすいでしょう。 

車の燃費を向上させるためには、安定した速度で走り続けることが大切です。時間がないとつい運転が荒くなってしまいますが、燃費向上・事故防止のためにも常に「安全運転」を心がけましょう。 

ハイエースのガソリン代は年間いくら必要?

実際に、ハイエースで1年間過ごしたら、いくら必要になるのでしょうか?以下の計算式でシミュレーションしてみましょう。 

ガソリン代 = ガソリン価格 × 走行距離 ÷ 車の燃費

なお、レギュラーガソリン価格は160円、ハイエースの燃費は8km/Lとして計算します。 

平日に車で15km走行したとき 

160×15÷8=300円/日
300円×247日※=74,100円/年 

※2023年の土日祝を除いた平日の日数 

毎日車で20km走行したとき 

160×20÷8=400円/日
400円×365日=146,000円/年

平日に車で50km走行したとき 

160×50÷8=1,000円/日
1,000円×247日※=247,000円/年

※2023年の土日祝を除いた平日の日数 

週に3日、車で80km走行したとき

160×80÷8=1,600円/日
1,600円×144日※=230,400円/年

※月12日だと想定した場合の日数 

以下に表でまとめます。 

平日に車で15km走行したとき1年にかかるガソリン代:74,100円 
毎日車で20km走行したとき1年にかかるガソリン代:146,000円 
平日に車で50km走行したとき1年にかかるガソリン代:247,000円 
週に3日、車で80km走行したとき1年にかかるガソリン代:230,400円/年 

仕事で長距離移動をする場合は、年間20万円以上かかる計算になります。 

ハイエースの特徴を紹介

ハイエースの燃費についてわかったところで、ハイエースの特徴を詳しく解説します。まずは、ハイエースの歴史から、現行ハイエースになるまでの経緯をみていきましょう。 

ハイエースの歴史 

ハイエースの歴史は、1967年にまでさかのぼります。小型トラックの「トヨエース」の小型版として登場したトラックタイプの車がハイエースの始まりです。その後、ワンボックスタイプが追加されました。 

現行型は、2004年から発売されている「200系」です。200系は改良されるごとに「〇型」と呼ばれており、現在発売されているのは2021年にマイナーチェンジが施された6型です。「Toyota Safety Sense P」と呼ばれる衝突回避支援パッケージが標準装備されたことにより、安全性もグレードアップされました。(※2022年4月に一部改良モデルが発売されています) 

ハイエースの最大の特徴は荷室の広さ

ハイエースの最大の特徴は、なんといっても荷室の広さです。ハイエースバン・スーパーGLの荷室サイズは、荷室長3,000mm×荷室幅1,520mm×荷室高1,320mmと圧倒的に広く、日産キャラバンのほかに類をみません。なお、リアシート折り畳み時の荷室長は2,470mm、リアシート通常時の荷室長は1,855mmです。 

荷室長3,000mm
荷室幅1,520mm
荷室高1,320mm
リアシート折り畳み時の荷室長2,470mm
リアシート通常時の荷室長1,855mm

また、積載重量は車種により1,000~1,250kgまで対応しています。キャンプ用品はもちろん、自転車やバイクなどを載せることも可能です。この使い勝手のよさこそ、ハイエースの大きな特徴です。 

ハイエースの内装はシンプルかつ実用的

ハイエースの内装はいたってシンプルです。ハイエースバン、ハイエースワゴンともに、インテリアカラーはグレー系の落ち着いたカラーで統一されており、グレードを通して無駄のない落ち着いた空間になっています。 

一方で、多彩な収納スペースを標準装備しているなど、実用的な面も備えています。たとえば、リアシートには「カップホルダー」、車検証の保管に便利な「グローブボックス」、ティッシュボックスが入る「助手席アッパーボックス」を装備。ハイエース ワゴンのリアシートには、シートバックポケットとカップホルダーが標準装備されています。 

ハイエースの内装は、必要なものを取り入れて不要なものを排除した「洗練された内装」といえるでしょう。 

ハイエース バンは働く運転手を考慮した内装

商用車である「ハイエース バン」の内装は、使い勝手のよさをとことん考えて作られているのが特徴です。たとえば、フロントシートをフラットに倒せる「フロントフラット」。休憩時間に足を伸ばして休めるのは、長時間運転で疲れたときや仮眠のときに最適です。フルリクライニングにすれば、横向きに寝るなど、自分の好きな体勢でリラックスできます。 

また、フロントはウォークスルーを採用しています。運転席から助手席への移動がスムーズにおこなえるため、狭いスペースでドアが開けづらいときにも便利です。 

ハイエースにはアクセサリーが豊富

荷物を搭載しやすくする内装のアクセサリーだけでなく、外観をカスタマイズするアイテムも豊富に展開されています。「自分好みの車を作れる」という点において、ハイエースの右にでる車はないでしょう。 

ハイエースを安く購入するならカババがおすすめ

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まとめ

ハイエースの燃費はよいとはいえませんが、多くの荷物を乗せたり、大人数を運べたりする点をふまえると「悪い」ともいいきれません。 

使い勝手や効率のよさを考慮すれば、ハイエースが優れた車だとわかるでしょう。ハイエースは、仕事の相棒として趣味を満喫したい方の強い味方です。 

ぜひ、カババでお得なハイエースを見つけてみてください。