自動車の購入に住民票が必要?その理由と取得方法について解説

自動車を購入するときに住民票が必要なケースがあると聞くものの、自分は必要なのかがわからず迷っていませんか?マイナンバーカードの支給に伴い、住民票が取得しやすくなっていますので、取得方法と必要な記載内容を解説します。

間違った記載内容で申請してしまうと、車の購入の際に使えない住民票になってしまうことがあるので、ポイントを抑えていきましょう。

自動車の購入において住民票が必要な理由

自動車の購入に住民票が必須なわけではありませんが、所有者と使用者が異なるときに使用者の住所を確認するために住民票が必要です。

例えばローンで車を購入する場合、所有者はローン会社になり使用者が実際に乗る本人の名前になります。このように所有者と使用者が異なる契約になるものは、住所確認のため住民票の提出が必須です。

ほかの例として、一度抹消してナンバーがついていない車を購入する場合、新規登録手続きを行います。その際、所有者と使用者がちがう場合は使用者の住民票が必要です。現金で一括購入をして、所有者と使用者が同じであれば住民票は要りません。

また、住所変更や名義変更の場合でも、所有者と使用者がちがう場合は住民票が必要です。軽自動車以外の車を購入する際には車庫証明書(自動車保管場所証明書)を取得しなければいけませんが、保管場所がある管轄の警察署で現住所の確認をされます。

親名義で車を購入し子供が使用する場合、住所が一緒だったとしても所有者と使用者が違えば、住所確認をするために住民票の提出が求められます。ポイントは、所有者と使用者が違う場合に使用者側の住所を確認するために住民票の提出があることです。

そもそも住民票とは何か

住民票は市町村における住民の現住所を公証することが目的で、市町村ごとに作成されています。要するに、公的機関が現住所を証明してくれる書類です。転出や死亡すると住民票は削除されますが、役所の負担も考慮され保存期間は5年あり、住民票に関することは住民基本台帳法で定められています。

住民票には、氏名、生年月日、性別、住所、世帯主氏名・続柄、本籍、筆頭者氏名、 マイナンバーカード、住民票コード、選挙人名簿の登録に関する事項などを記載することが可能です。

車の購入の場合は、本人のみ記載したものを準備し、マイナンバーや本籍地の記載は必要ありません。マイナンバーに関しては、記載してあるものを出してしまうと販売店が受け取ってくれない可能性があるので必ず記載しない住民票を取得しましょう。

住民票には、1つ前の住所までが記載されます。頻繁に引っ越しをしていて、住民票で提出書類の住所と繋がらない場合は、戸籍抄本の取得が必要です。戸籍謄本と戸籍抄本がありますが、戸籍謄本は家族全員が記載されていて、戸籍抄本は本人のみ記載されています。車の契約では本人のみの情報が必要なので、戸籍抄本を取得しましょう。

住民票の取得方法について

住民票は、役所かコンビニで取得できます。マイナンバーカードがある場合はコンビニでも取得可能で、マイナンバーカードがない場合は役所で申請すれば即日交付されます。役所に関しては、平日のみで時間が決まっている場合が多いので業務時間を調べておきましょう。

役所で申請

自宅から近い役所で申請可能です。住民票基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)があるため、自分が住んでいるところの管轄外の役所でも取得できます。

申請書類は役所にもありますし、各自治体のウェブサイトからもダウンロードできるので待ちたくない方など事前に準備し先に書いていくことがおすすめです。また、役所の小さな出張所でも住民票を出してくれるところがあるので、行きやすいところにあれば確認してみましょう。

直接役所に行く

直接役所に行く場合、本人確認書類を持参して行きます。本人確認書類は、免許証や保険証など期限が切れていないものを必ず持参しましょう。申請書類は役所にあるので持参しなくても大丈夫です。

住基ネットを使用する場合、本人か同一世帯の人しか申請できません。住基ネットは、本籍の記載が省略されるので本籍の記載が必要な場合は、現住所がある役所で申請しましょう。ただし、車の売買契約では本籍地は不要です。

郵送で申請する

忙しく平日に時間が取れないといった場合は、役所に直接郵送して申請する方法もあります。同封する書類は3点あり、請求書・切手を貼った返信用封筒・手数料です。手数料は、郵便定額小為替か普通為替か現金書留のどれかを使います。

若干手間はかかりますが、役所の営業時間内に行けない人でマイナンバーカーをもっていない人にはありがたい申請方法です。窓口の申請ではないので、窓口の方との確認作業がありません。記入する際は、記載事項は自分でしっかりと確認しましょう。

コンビニで申請

マイナンバーカードを持っていれば、コンビニ内にあるマルチコピー機で取得できます。コンビニで申請ができれば、役所の業務時間内にいけない人でもいつでも最新のものを準備できます。

一点デメリットとして、マイナンバーカードは重要な個人情報なので、持ち歩いていて落とすことがないように注意が必要です。郵送の申請と同様に、確認作業をしてくれる窓口の方はいないので、記載事項を間違えないようにひとつひとつ確認して申請しましょう。

マイナンバーカードを使ってコンビニで取得する

まずマルチコピー機の画面で「行政メニュー」を選択、次に「証明書の交付」を選択し、マルチコピー機のカード置き場にマイナンバーカードを置いて読み取ります。

その後、証明書交付市区町村、暗証番号を入力したら、住民票の写しを選択します。交付種別が出てくるので必要なものにチェックをしますが、本籍とマイナンバーの記載はしないように注意しましょう。最後に部数を選択、発行内容の確認後、料金の支払いを終えたら住民票が印刷され取得完了です。

【補足】自動車購入時に必要な書類一覧

普通自動車

実印

印鑑証明書

車庫証明書(自動車保管場所証明書)

代理人に委任する場合は委任状

車検証(自動車検査証)

自賠責保険証明書

軽自動車

印鑑

住民票の写し

代理人に委任する場合委任状

車検証(自動車検査証)

自賠責保険証明書

委任状、車検証、自賠責保険証明書に関しては、販売店側が準備をします。軽自動車は認印などの印鑑で大丈夫ですが、普通車には実印が必要です。その際、実印の印鑑証明書と車検証に記載する住所が違う場合は、住民票もしくは戸籍抄本を取らなければいけません。

まとめ

車の購入に住民票が必要なポイントは、所有者と使用者が同じか違うかです。違う場合は住民票が必要なので、自分の住民票が今どこにあるのかを確認しておくと良いでしょう。

万が一、引っ越しても住所変更をしていないようであれば、車の購入前に印鑑登録と住所変更を同時に役所で手続きを終わらせておくことをおすすめします。引っ越し後14日以内に住所変更はしなければいけない決まりもあるので、うっかり忘れてしまっている方はすぐに変更しておきましょう。スムーズな取引で素敵なカーライフを送れることを願っています。