世界でもっとも売れてるレクサス車 RX

レクサスのラグジュアリーSUVであり、世界戦略モデルの中核を担うのがRXです。歴史を辿ると日本ではハリアーとして販売していたモデルが、北米でのレクサスブランドではRXとしてネーミングされていました。現行型はRXとして5代目(ハリアー時代含む)となります。初代RX(日本名ハリアー)は現在では主流のクロスオーバーSUVの先駆者と呼べるモデルであり、乗用車ベースのSUVとして新たなキャラクターを確立しました。世界でもっとも累計販売台数の多いレクサス車でもあり、同ブランドの世界戦略車として重要なモデルとなります。

2022年にフルモデルチェンジとなった現行型はプラットフォームも一新され、最新のボディ骨格TNGA思想を取り入れたGA-K型が採用され、さらにリアサスペンションは歴代初となる新開発のマルチリンク式とするなど、基本シャーシが強化されているのも特徴です。全長4,890×全幅1,920×全高1,700㎜とボディサイズは先代から全幅がわずかに広がったのみで、ホイールベースは60㎜拡大の2,850㎜となります。RXが人気の理由のひとつでもある「大きすぎずの絶妙なサイズ感」は継承されています。

パワートレインは全4タイプをラインナップ

パワートレインは多彩に用意され、2.4リッター直4ターボのRX350、2.5リッター直4ハイブリッドのRX350h、2.5リッター直4のプラグインHVとなるRX450h+、そしてトップモデルとなる2.4リッター直4ターボハイブリッドのRX500hという展開です。RX350とRX350hにはFFモデルと4WDが設定され、RX450h+とRX500hは4WDのみとなります。ハイブリッドモデルの4WDはリヤにもモーターを搭載する電動タイプのE-Fourです。なお先代モデルに設定のあった3列シート車はなく、全車2列5人乗りとなっています。

レクサスらしいラグジュアリー感は残しつつも、RXはスポーティなクロスオーバースタイルとしているのが特徴です。特にエアロパーツやナビ連動可変ダンパー、走行性能も強化されたFスポーツはひときわスポーティなポジションとなります。またその名のとおり走行性能をより強化したRX500h専用のFスポーツパフォーマンスはパワートレインを含めてトップモデルに相応しい性能が与えられています。レクサスモデルを象徴するスピンドルグリルはボディとグリルを合わせたスピンドル形状の「スピンドルボディ」が定義され、新しいフロントアイデンティティが表現されています。

徹底した静粛性チューンで快適性◎

ドアノブは電動ラッチ式を採用するなど、新しい要素を多数取り入れられているのもRXの魅力です。ドアパッキンやアクティブノイズコントロール(500h)、各部のチューニングと細部の静粛性対策は驚くべき仕上げで、実際の走行でも静かで快適な空間となっています。また運転支援で搭載されるカメラを使ったドライブレコーダー機能もあり、先進アイテムも充実しています。

運転支援は歩行者・自転車・自動二輪車の検知機能も搭載する最新のシステムが搭載されます。単眼カメラとミリ波レーダーを使ったシステムで、多彩な検知機能を持ち合わせており、全車速追従機能付きのレーダークルズコントロールなど、高い安全性もRXの魅力と言えます。また、これら高度なシステムを使った「プロアクティブドライビングアシスト」が搭載され、障害物先読みアシスト、先行車に対する減速アシスト、カーブ時の減速アシストといった機能もあります。もちろんこれら運転支援は全モデル標準装備となっています。カメラと超音波センサーを活用したリモート機能付きのアドバンスドパークシステムも設定され、これはバージョンL、500hに標準装備となっています。

すべてをバランスした完成度のRX500h

走行性能でFスポーツらしいスポーティな走りを求めるなら2.4リッターターボのRX350がおすすめです。どのモデルより軽量のため軽快なハンドリング特性があり、すっきり感のある走りが特徴です。RXならではのどっしり感はありながら、ヤンチャ感のあるスポーツ性を味わえるのがRX350のFスポーツです。

しっとりさを求めるなら、モーター走行による静けさ、重量を生かした走りのハイブリッド車(RX350h)がおすすめです。プラグインハイブリッドのRX450hも同様の魅力を持ちますが、若干重量が重い印象があるため、RXのスポーティなキャラクターは少なく、上質なキャラクターが強調されています。満充電でのEV航続距離は86㎞とPHEVとして十分なバッテリー容量が確保されます。

そして快適性とスポーツ性のすべてを高次元にバランスするのがRX500hとなります。トップモデルのためRXシリーズではもっとも高価格となりますが、それでもリーズナブルと感じるほどの性能が印象的です。ダイレクト4と呼ばれる4WDシステム、5リッター級のパワフルさをもつハイブリッドシステム、専用チューニングの足回りなど、パフォーマンスSUVとして完成されています。