シエンタの燃費は高レベル?ライバル車との違いは?性能を徹底解説!

トヨタの最小ミニバン、シエンタ。扱いやすい5ナンバーサイズに広がる使い勝手の良い室内空間と7人乗車のミニバンの利便性をプラスしたクルマとして2003年9月に誕生しました。

2022年8月、「コンパクトカーの運転のしやすさ」と「ミニバンの利便性」「低燃費」「求めやすい価格帯」「安全装備」はそのままに、より「使い勝手の良い室内空間」に磨きをかける形でフルモデルチェンジしました。

本記事ではシエンタのカタログ燃費や実燃費、気になるライバル車との比較も紹介しますので、シエンタの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

シエンタの燃費性能の特徴は?

新型シエンタはTNGAプラットフォームによって一新された低燃費と走りを両立するパワートレインにより「走る・曲がる・止まる」という車の基本性能を飛躍的に向上。1.5Lダイナミックフォースエンジンを持つガソリンモデルと、モーターを組み合わせたハイブリッドモデルが用意されています。

純ガソリンモデルとハイブリッド、どちらを選ぶか悩む上で重要になるのが燃費性能です。そこで、まずはカタログに記載されている燃費を見ていきましょう。

① シエンタのカタログ燃費

昨今のガソリン価格の高騰により、クルマ選びの際に必ず燃費はチェックしておきたいポイントです。シエンタの燃費はどのくらいなのでしょうか?

 グレード名駆動方式乗車定員カタログ燃費
ハイブリッドZ2WD528.4km/L
728.2km/L
4WD525.3km/L
725.3km/L
G2WD528.4km/L
728.2km/L
4WD525.3 km/L
725.3 km/L
X2WD528.8km/L
728.5km/L
4WD725.3km/L
 25.3km/L
ガソリンZ/G/X2WD518.4km/L
718.3km/L

シエンタはハイブリッド車が2WDと4WD(E-Four)、ガソリン車は2WDのみの設定です。

ハイブリッド車のXグレードの5人乗り、2WDが28.8km/Lともっとも燃費がいいことがわかりますが、そのほかのグレードでは、乗車人数の設定が5人乗りと7人乗りと2種類ありますが、燃費の違いはありません。

比較すると、やはりガソリン車とハイブリッド車で燃費は大きく異なりますが、ハイブリッドは燃費がいいかわりに車両本体価格が高くなります。

② シエンタの実燃費

引用元:https://toyota.jp/sienta/

実燃費とは、カタログ燃費と違い路面状況や運転スタイルなどの要素により影響を受ける実際の燃費のことです。シエンタの実燃費はどのくらいなのか、燃費投稿サイト「e燃費」のデータを参考に、駆動タイプ別に見てみましょう。

 グレード名駆動方式乗車定員実燃費
ハイブリッドZ2WD522.02km/L
722.02km/L
4WD522.31km/L
722.31km/L
G2WD522.02km/L
722.02km/L
4WD522.31km/L
722.31km/L
X2WD522.02km/L
722.02km/L
4WD722.31km/L
 22.31km/L
ガソリンZ/G/X2WD516.66km/L
716.66km/L

カタログ燃費では最高28.8km/L以上の数値を出しているハイブリッド車ですが、実燃費ではグレードや乗車人数の差はあまりなく22.02~22.31km/Lの数値となりました。 一方、ガソリン車はカタログ燃費と実燃費とあまり差がありません。カタログ燃費と実燃費には差が生まれることが多い中、あまりズレがないのはシエンタの燃費性能が優秀であることを物語っています。

シエンタとライバル車の燃費を比較

家族で使う車としてちょうどいいコンパクトさで人気のシエンタには、近いサイズ感やコンセプトを持つライバル車が存在しています。そこで、同じミニバンでライバルにあげられるホンダ フリード、スズキ ソリオ、トヨタ ライズと燃費を比較してみましょう。

ホンダ フリード

引用元: https://www.honda.co.jp/FREED/
グレード駆動方式乗車定員カタログ燃費
G/G BLACK STYLE2WD617.0km/L
7
4WD615.6km/L
7
CROSSTAR2WD617.0km/L
4WD15.6km/L
HYBRID G/
HYBRID G BLACK STYLE
2WD620.9km/L
7
4WD619.8 km/L
HYBRID CROSSTAR2WD620.9km/L
4WD19.8 km/L

フリードもシエンタと同じく5ナンバーサイズの扱いやすいコンパクトなボディーと広い室内空間と多彩なシートアレンジを実現する、居住性と使い勝手の良さを兼ね備えた「ちょうどいい」コンパクトミニバンです。

購入層もシエンタと同じで、まさにライバル車と言えるでしょう。 しかし、シエンタと比較するとハイブリッド車、ガソリン車のいずれもシエンタの方が省燃費であるため、とにかく燃費を重視する場合は、シエンタがおすすめです。

スズキ ソリオ

引用元:https://www.suzuki.co.jp/car/solio/
 駆動方式カタログ燃費
ハイブリッド車2WD32.0km/L
マルチハイブリッド車2WD27.8km/L
4WD23.8 km/L
ガソリン車2WD24.8 km/L
4WD22.0 km/L

コンパクトハイトワゴンの位置づけにあるソリオ。軽自動車「ワゴンR」の上級モデルとして誕生したのがきっかけで登場しました。家族層に受け入れられやすい特徴―視界のよさや運転のしやすさはもちろん、外観やボディカラー、室内の広さ、充実した安全装備が人気を博しています。

2種類のハイブリッド車がラインナップされているのが最も大きな特徴です。ハイブリッド車はシエンタよりも低燃費です。

全長が短いですが、荷室スペースはシエンタと大差はありません。乗車人数の設定が5人乗りのみなので、7人乗りを求めるのであればシエンタになるでしょう。

トヨタ ライズ

引用元:https://toyota.jp/raize/?padid=from_raize_feature_navi_top
グレード駆動方式カタログ燃費
X/G/Z2WD20.7km/L
4WD17.4km/L
HYBRID G/ HYBRID Z2WD28km/L

人気ジャンルのSUVでありながら、ハイブリッドモデルは28km/Lと優秀なトヨタ ライズ。また、4mを切るコンパクトなサイズのため、燃費や大きさを心配してSUVを敬遠していた方でも安心して乗ることができます。

ただし、3列シートやスライドドアの有無など、シエンタとは大きくキャラクターが異なるため、ご自身の使い方に合わせて慎重に比較検討しましょう。

シエンタの魅力・特徴

引用元:https://toyota.jp/sienta/

シエンタは、子育て世代に嬉しい魅力が沢山詰まったコンパクトミニバンです。スライドドアなので隣を気にせずドアを開けることができ、チャイルドシートへの乗せおろしや子供の開閉で隣のクルマにドアをぶつけてしまう心配もありません。

また、「ハンズフリーデュアルパワースライドドア」は、足先を出し入れするだけでスライドドアが自動開閉する機能。子供を抱っこしている時や、たくさんの買い物をした時などの両手がふさがっているときにとても便利です。

もちろん、車内空間の広さに関して言えば、ファミリーカーとして十分な広さを確保しています。2列目スペースは、コンパクトミニバントップレベルの前後席間距離を確保し、足元の広さは大きめの買い物かごをそのまま足元に置けるほどです。そして、室内高は1,300mmあるため、小さな子供が立ったまま着替えることもできます。

ハイブリッド車・ガソリン車で見る走行性能の違い

シエンタのハイブリッドとガソリン車を乗り比べると、乗り心地はハイブリッドに軍配があがります。ハイブリッドは重量がある分、乗り心地がよく、車体をフラットに保つばね上静振制御が備わるため、とても上質な乗り心地を実現しているのです。

シエンタはハイブリッド車、ガソリン車とも1.5L直3エンジンを搭載していますが、ハイブリッドはモーターのみの電動走行可能な領域があるため、あまり速度を出さない従宅地での静粛性に優れています。また発進時に強力な低速トルクを持つモーターがアシストするため、出足の良さもガソリン車を上回ります。

一方のガソリン車は、出足の良さではハイブリッドに劣りますが、スピードに乗りはじめてからの伸びはハイブリッド以上のものがあります。また前輪荷重が軽いため、ハンドリングもハイブリッドより軽快です。ガソリン車だけに付く10速スポーツシーケンシャルマチックを駆使すれば、ガソリン車特有のエンジンレスポンスを味わう走行が楽します。

シエンタのデメリット・注意点はある?

引用元:https://toyota.jp/sienta/

シエンタは5人乗りの2列シート車と7人乗りの3列シート車がラインナップされています。2列シート車では特に狭い、ということはありませんが、3列シート車になるとどの席でも広く快適、というわけにはいきません。3列目シートはかなり狭いため、大人が長時間座るのは厳しいいため、お子さん用かたまに使用するエマージェンシーシートと捉えておきましょう。

また、電動パーキングブレーキの搭載がないことも注意点です。ここ数年はスイッチ操作でパーキングブレーキの作動と解除ができる電動パーキングブレーキを標準で採用する車種が多くなっていますが、シエンタは電動パーキングブレーキ機能がありません。

最後に、ガソリン車に4WDの設定がないことも、使用環境によっては大きな懸念材料かもしれません。ハイブリッド車には「E-Four」と呼ばれる電気式4WDシステムがありますが、やはりガソリン車に比べて車両価格は高くなります。降雪市域にお住まいの方にとっては、ガソリン車に4WDがないことは大きなデメリットといえそうです。

シエンタの維持費はいくら?

家族みんなで使うファミリーカーとして人気のシエンタですので、やはり気になるのは購入後の維持費です。そこで、年間10,000km、レギュラー価格165円と仮定し、年間の維持費を試算してみました。

なお、燃費性能に優れた車に適用されるエコカー減税は考慮していません。

 ハイブリッド車ガゾリン車
ガソリン代(1万km/165円)57,292円89,674円
自動車税(1年間)30,500円
自賠責保険(12ヶ月)11,500円
合計99,292円131,674円

上記以外にも、月極の駐車場が必要な場合は駐車場代、任意保険料、遠出した場合の高速代などがかかりますが、基本的な維持費としては、やはり燃費の差がそのまま出た形になっています。

しかし、その差は年間3万円程度であり、月に換算すると2,500円です。今以上にガソリン価格が高騰したり、走行距離が倍以上にならない限り、維持費の差はあまり気にする必要はないのかもしれません。

ハイブリッドかガソリンか悩んだ場合は、走行性能が大きな違いとなります。可能であれば販売店で両方を試乗し、車両価格とのバランスを考え検討することが大切です。

シエンタの燃費を向上させる方法はある?

先述したように、シエンタの実燃費はカタログ燃費と大差がなく、非常に優秀です。しかし、もっと燃費をよくするためには下記4つのことを注意してください。

① 車内に余計な荷物を積みっぱなしにしない

シエンタはエンジン排気量が小さいため、重量増による影響を受けます。必要のないものはおろしておくように心がけましょう。

② タイヤの空気圧点検こまめに行う

タイヤの空気圧が低下すると、タイヤの転がり抵抗が大きくなりエンジンパワーのロスが生じ、燃費低下につながってしまいます。定期的な点検をおこなうことが大切です。

③ 急加速・急減速は控えめに

急な加速は大きな力を必要とするため、どうしても燃費は悪くなります。ガソリン車ではもちろんのこと、アクセルを踏み込むとエンジンがかかるハイブリッドでは、その影響が大きくなりがちです。

④ スピードを出しすぎない

上記の急加減速にもつながりますが、スピードを出しすぎず一定速度で走ることが燃費を向上させるコツです。十分な車間距離を保ち、無駄な加減速を減らせば、その分燃費は向上します。

シエンタは新車と中古車、どちらがおすすめ?

ファミリーカーとして人気のシエンタの購入を、今まさに検討している方も多いと思います。現行型シエンタが発売されたのは2022年で、中古車として流通する台数も増えてきました。また、2代目である旧型も十分おすすめできる1台です。

中古車は新車に比べ、購入費用を大きく抑えることができるだけでなく、昨今問題となっている納車時期の心配もありません。そこで、シエンタを新車で購入するのと中古車で購入するのはどちらがよいのか?おすすめを紹介します。

新車シエンタがおすすめな人の特徴

安全性能と燃費を重視する人には、やはり新車での購入がおすすめです。予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」に搭載される機能は多くなり、エンジンは最新世代のもに置き換わっています。燃費と安全性については、技術革新に左右されやすいため、安全性と燃費に関して言えば、新車が最良の選択です。

しかし、昨今の納期遅れには注意しなければなりません。2023年11月現在、トヨタのホームページを確認すると最短で4〜5ヶ月となっています。ただ、これに関してもタイミングによって変動するため、すぐにシエンタがほしいという方に新車はおすすめできません。

中古シエンタがおすすめな人の特徴

中古車の魅力は、希望の車が見つかればすぐ納車されることと、購入価格を抑えられることです。旧型シエンタハイブリッドは、新型シエンタハイブリッドより約70~77%も安価になります。燃費差でみると、ハイブリッドの差はかなり大きいものの、ガソリン車の差はあまりありません。すぐにシエンタに乗り換えたい、価格を抑えたいという方には中古車がおすすめです。

ただし、新車と違い中古車の場合は、希望の色と装備を自由に選べない可能性があります。また、品質は当然バラバラのため、慎重に選ばなければなりません。

そこで、安定した品質の中古車を安く購入したいのなら、「プロに任せる、自動車フリマ」のカババがおすすめです。カババは個人間売買なので消費税が掛からず実質10%お得です。また、全国か多くの車両が出品され、掲載車両はすべてプロが鑑定済みのため品質はもちろん、価格に妥当性があります。

安く買って高く売りたいならカババをチェックしてみてください。

まとめ

引用元:https://toyota.jp/sienta/

4.2mのコンパクトな5ナンバーサイズに、最大7名乗車できる3列シート、さらに使い勝手のいい車内空間が魅力のシエンタは、まさにファミリーカーとしておすすめの1台です。燃費性能についても優秀であるため、家計への負担も小さくできます。

もちろん、新車で購入することが望ましい一方、納期や購入費用を考えた場合、中古車もおすすめです。発売から1年が経ち、中古車台数が増えつつある現行型。若干燃費性能は落ちるものの、必要十分な性能を備えた旧型。ご自身の使い方や予算を考慮し、ぴったりのシエンタを探してください。

引用・参考