ワゴンRの燃費はどのくらいなの?実燃費やライバル車との比較で徹底解剖!

スズキワゴンRは日本の軽自動車を代表する車です。1996年に登場し、“軽トールワゴン”という新たなジャンルを創出。お手頃な価格帯や低燃費はもちろんのこと、空間、安全、使い勝手、デザインにこだわり進化し続け常に高い人気を維持してきました。

これからワゴンRの購入を検討している方や興味がある方に向け、この記事では、軽自動車の代表格・スズキワゴンRの燃費や魅力について解説します。

ワゴンRの燃費の特徴は?

引用元:https://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/performance_eco/

ワゴンRの特徴として、マイルドハイブリッドを採用したことによる燃費の良さが挙げられます。発電効率が優れているモーター機能付発電機「ISG」を搭載し、減速時に発生するエネルギーを電力として回収。蓄えた電力は、電装品や加速時のモーターアシストに使用されます。燃料の消費が多い加速時にアシストすることでガソリンの消費を抑え、燃費性能の向上に一役買っています。

2017年1月まで販売されていた先代モデルにもマイルドハイブリッドが搭載されていましたが、軽量化やシステムの各部が見直されたことで燃費性能は向上しました。

6代目となる現行型では、ガソリン車においてもさまざまな熱効率技術を採用した新開発のエンジンを搭載し、幅広い速度域でスムーズな走りと高い燃費性能を両立させています。そこで、ここからはワゴンRのカタログ燃費と実燃費を見ていきましょう。

ワゴンRのカタログ燃費について

カタログ燃費は、自動車メーカーが基準となる測定方法によって燃費を測定した値で、カタログに表示される公式の燃費です。 ワゴンRにはガソリン車とマイルドハイブリッド車の2種類の設定があります。

グレード駆動方式トランスミッションカタログ燃費
FX2WDCVT24.4km/L
2WD5MT24.8km/L
4WDCVT23.2km/L
5MT23.0km/L
HYBRID MG2WDCVT25.2km/L
4WD24.2km/L

ワゴンRの燃費性能は、ガソリン車とマイルドハイブリッド車の差はほとんどありません。5MTかCVTというトランスミッションによる違いはあるものの、燃費はどのグレードでも優れていることがわかります。ワゴンRでもっとも燃費が良いのはマイルドハイブリッド車の2WD車で、WLTCモード燃費は25.2km/Lです。

ワゴンRの実燃費について

実燃費とはカタログ燃費と違い、路面状況や運転スタイルなどの要素により影響を受ける実際の燃費のことです。ワゴンRの実燃費はどのくらいなのか、燃費投稿サイト「e燃費」のデータを参考に、駆動タイプ別に見てみましょう。

グレード駆動方式トランスミッション実燃費
FX2WDCVT17.9km/L
2WD5MT24.1km/L
4WDCVT16.0km/L
5MT24.1km/L
HYBRID MG2WDCVT22.9km/L
4WD23.1km/L

実燃費はカタログ燃費よりも水準が低くなる傾向があり、ワゴンRにおいても例外なくその差が見られます。

カタログ燃費と異なり、最も燃費が良いのは2WD・4WDの5MTで24.1km/Lです。マイルドハイブリッドは搭載されていませんが、5MTならではの効率のよさが実燃費に現れる結果になりました。

しかし、マイルドハイブリッド車の燃費が悪いわけではなく、前述の発電効率が優れたISGを搭載していることで2WDも4WDもほとんどカタログ燃費と差がありません。減速時に蓄えた電力を使い、発進後から約100km/hの幅広い速度域でアシストすることで優れた燃費性能につながっています。

ワゴンRが持つ燃費以外の特徴

引用元:https://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/styling/

ここまで、ワゴンRのカタログ燃費と実燃費を見てきました。常に高い人気を維持しているワゴンRは燃費以外でどのような特徴があるのでしょうか。ワゴンRならではのこだわりを見ていきましょう。

① 走行性能

現行型のワゴンRには、軽量・高剛性化を実現したスズキの新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用されています。サスペンションも骨格部品の一部として利用した理想の骨格構造とすることで車の基本性能をレベルアップし、走りの質を大幅に向上。背の高い軽スーパーハイトワゴン系と違い、重心が低く安定感も高いため、コンパクトカーから乗り換えても違和感の少ない軽自動車です。

ワゴンRはマイルドハイブリッドのモーター出力が大きく、モーターアシストによりレスポンスの良い加速を実現していることに加え、クリープ状態ではEV走行が可能です。また、燃費効率がよい運転状態になると、メーターパネル内の照明色がブルーからグリーンに変化。マイルドハイブリッド車は、減速エネルギー回生時にはホワイトに変化します。運転状態を色で伝えてくれるので、エコドライブを可能にしてくれます。

② 乗り心地

先述した通り、6代目で採用している新プラットフォーム「ハーテクト」の効果は、走行性能だけではありません。構造や部品の配置を全面刷新することで、アンダーボディーを理想的な骨格構造とし、基本性能の向上と軽量化を両立。ボディ底面の骨格を見直しにより約20㎏の軽量化を実現しています。

20kgと聞くとわずかな重量に感じるかもしれませんが、もともとの車重が軽いワゴンRにとっては大きな変化です。軽量になることで走行時の慣性力が低減され、乗り心地を大きく向上させています。

③ 室内空間

歴代ワゴンRの室内空間は、乗降性の良さをはじめとして、使い勝手を最優先に設計されています。

例えば、現行型にも採用されているフロントのベンチシートは、運転席側から乗り降りしにくい場合でも、ベンチシートなら助手席側へスムーズに移動できて便利。また、現行型ではドリンクホルダー以外にも「助手席オープントレー」「助手席シートアンダーボックス」や「ショッピングフック」といった細かい収納も多数用意していることに加え、座席アレンジもしやすくなりより使い勝手の良さに磨きをかけています。

ワゴンRの先代モデルと燃費・車の特徴を比較

ワゴンRの先代(2012年9月~2017年1月に生産されたモデル)と燃費・車の特徴を比較していきましょう。

5代目

グレード駆動方式トランスミッションカタログ燃費実燃費
ガソリン2WDCVT26.8km/L20.62km/L
4WD25.4km/L16.34km/L
HYBRID2WDCVT33.4km/L18.32km/L
4WD30.4km/L21.79km/L

「軽ワゴン低燃費No.1 新世代エコカー」をコンセプトとして開発されており、環境への配慮をしたエコカーとして登場しています。「スズキグリーン テクノロジー」という環境への配慮と便利で楽しい車を目指した技術を初めて搭載し「エネチャージ」や「新アイドリングストップシステム」「エコクール」など新たな技術が非常に多く搭載。さらには車体の軽量化や基本技術の徹底的な追及に加え新世代のエンジンを搭載したことにより、自然吸気エンジン搭載車(2WD)でJC08モード28.8km/Lという、低燃費を実現しています。

ただし、上記の燃費はJC08モードであることは注意しなければなりません。現在採用されているWLTCモードに比べ、実際の燃費と乖離が大きくなりがちのため、乗り方によっては、カタログ燃費よりも10km/L以上低い値になる可能性もあります。やはり、燃費を最優先に考えるのであれば、現行型の方がおすすめです。

もちろん、購入費用を抑えられる5代目の中古車もおすすめできます。現行型に比べ燃費性能には目を瞑らなければなりませんが、2013年のマイナーチェンジ後のモデルであれば、安全性能は必要十分。当時、スズキ車として初めてとなる衝突軽減ブレーキを搭載し、安全面も飛躍的に向上したモデルとなっています。

ワゴンRのライバル車との燃費比較

ワゴンRの購入を考えた場合、やはり気になるのが他メーカーのライバル車です。そこで、ライバルにあげられる日産デイズ・ダイハツムーヴと燃費性能を比較していきましょう。

日産 デイズ

引用元:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/dayz/exterior.html

デイズは日産が商品企画・開発・デザインの段階から初めて携わった軽自動車で、製造は三菱が担っています。搭載されるスマートシンプルハイブリッドは、減速時のエネルギーで発電して、リチウムイオンバッテリーに充電。充電された電力は、エンジンの補助駆動力やアイドリングストップに活用されます。

カタログ燃費は21.2km/L(NA)、19.2km/L(ターボ)で、燃費性能を比較すると、どのパワーユニットでもワゴンRの方が優っています。

ダイハツ ムーヴ

1995年に発売されて以降、ワゴンRの良きライバルとして人気を獲得してきたダイハツ ムーブ。現行型である6代目は、2023年6月23日生産が終了となり、新型の登場は現在未定となっています。

ハイブリッドは非搭載ながら、カタログ燃費はNAモデルで20.7km/L、ターボモデルは19.5km/Lを実現。ワゴンRと比較してしまうとかなり燃費面では不利であり、もともと2023年7月に予定されていた、7代目となる新型の登場に期待したいところです。

ワゴンRにお得に乗る方法はある?

新車の場合、一番価格が低いのはガソリン車のFXグレード、2WDの5MTで1,294,700円です。反対に一番高いのはスティングレーのハイブリッドT、4WDのCVTで1,888,700円となっています。普通車に比べれば安価であり、最新の安全装備は魅力的ですが、最上級グレードの場合、オプションや諸費用などを合わせると250万円程度必要かもしれません。

一方で、中古車の場合、購入費用をグッと抑えられる可能性もありますが、年式や走行距離、修復歴の有無によっても値段は大きく変わります。中古車といえども、やはり程度がよく満足できる1台を選びたいものです。

しかし、低走行や高年式の中古車となると必然的に価格が高くなり、そもそも中古車を買うメリットが薄れてしまいかねません。そこでおすすめしたいのが、「プロに任せる、自動車フリマ」のカババです。

カババは個人間売買なので消費税が掛からず、実質10%お得になります。掲載車両はすべてプロが鑑定済みのため品質チェックはもちろん、妥当性のある価格も大きな魅力です。ワゴンRを安く買って高く売りたいなら「カババ」をチェックしてみてください。

まとめ

引用元:https://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/interior/

全高が1,700mmを超える軽スーパーハイトワゴンと違い、軽ハイトワゴンというジャンルを創出したワゴンR。1993年に登場して以来、常に高い支持を集めてきたスズキの看板車種であるだけに、細部にまでメーカーのこだわりが詰まっています。

マイルドハイブリッド、ガソリン車を問わずトップレベルの燃費性能を誇り、最新の安全装置も申し分ないレベル。セカンドカーや初めての車として、軽自動車を検討しているなら候補にして損のない一台です。

新車のワゴンRはもちろんのこと、中古車でワゴンRの購入を検討しているなら、消費税や中間マージンのかからない個人間フリマ「カババ」で探してみてください。

引用・参考