コペンの燃費性能はどのくらい?カタログ、実燃費の差を解説 

ダイハツ コペンは軽自動車のオープンカーとして2002年に初代モデルが発売されて以来、多くのユーザーに愛され続けている車です。その魅力は、なんといってもスタイリッシュなデザインとオープンエアでのドライブを楽しめる点でしょう。 

そこで今回は、コペンの維持費に大きく関わる燃費性能について詳しく解説します。また現在コペンに乗っている方も、燃費向上についてぜひ参考になさってください。 

ダイハツ・コペンとは どんな特徴の車?

コペンはダイハツが販売する2シーターの軽オープンスポーツカーで、2002年に初代が登場するとまたたく間に人気となりました。 

車名の「コペン」は「C(コンパクト)Open(オープンカー)」を意味し、軽自動車としては世界で初めて電動油圧式の開閉式ルーフ「アクティブトップ」を搭載。約20秒で自動開閉するルーフは多くのファンを魅了しました。 

2014年に2代目となったコペンは剛性を高めた骨格構造として新たに「D-Frame」を採用し、走行安定性を向上。また、走行性能や外観デザインの好みで選べるグレードを多数用意するほか、外板を入れ替えてクルマの着せ替えができる「Dress-Formation」などオトナの遊び心をくすぐる工夫で根強いファンを増やしています。 

コペンの燃費は悪いって本当?

軽自動車はその車体の軽さもあり低燃費の傾向にありますが、コペンは燃費が悪いという声も聞かれます。 

では、コペンのカタログ燃費と実燃費を詳しく見ていきましょう。 

ダイハツ・コペンのカタログ燃費は? 

現行型2代目コペンのグレードは基本の「Robe」、アクティブなデザインの「XPLAY」、レトロな雰囲気の「Cero」の3つがあり、それぞれに攻めた走りを楽しめる「Robe S」「XPLAY S」「Cero S」が用意されています。他にさらなる走りの愉しみが味わえる「GR SPORT」があり、どのグレードもCVT車と5MT車を選ぶことが可能です。 

なお駆動は2WD(FF)のみで、排気量は658cc、使用燃料はレギュラーエンジンとなります。 

そんなコペンのカタログ燃費は以下の通りです。 


CVT車MT車
カタログ燃費(WTCLモード)19.2km/L18.6km/L

軽自動車としてそれほど低燃費とは言えないものの、スポーツタイプのガソリンモデルとしては妥当ではないでしょうか。 

ダイハツ・コペンの実燃費は? 

実燃費とはカタログ燃費と異なり、ユーザーが実際に走行距離と給油量を測定して割り出した燃費のことです。総じて実燃費はカタログ燃費を下回る傾向となるため、車を購入する際は実燃費もチェックしておくのがおすすめとなります。 

実燃費は道路状況や積載量、気温などによっても変化するためあくまで目安となりますが、購入後の維持費を把握する上で参考となるデータです。 

それでは燃費の投稿サイト「e燃費」を参照し、コペンの実燃費を見てみましょう。 


CVT車MT車
実燃費(WTCLモード)17.16km/L17.96km/L

一般的に実燃費はカタログ燃費と比べ2~3km/L悪い数値となることが多いですが、コペンは2km/Lの差で収まっています。 

旧型コペンと現行型コペンの燃費を比較 

前述のとおり現行のコペンは2代目となりますが、初代である旧型コペンも中古車として未だに人気が高く、どちらにも魅力があります。 

では、そんな旧型と現行型で燃費性能はどれほど変わったのでしょうか。 

旧型「L880K型」と現行型「LA400K型」について、まずはそれぞれのカタログ燃費をチェックしてみましょう。 

カタログ燃費CVT車(旧型はAT車)MT車
旧型・L880K型(10・15モード)15.2km/L18.0km/L
現行・LA400K型(WTCLモード)19.2km/L18.6km/L

ここで注目したいのは旧型の燃費の単位である「10・15モード」です。これはあまりに実燃費とかけ離れているため2010年に廃止された燃費測定法なので、カタログ燃費はあまり参考になりません。 

では続いて実燃費を見ていきます。 

実燃費CVT車(旧型はAT車)MT車
旧型・L880K型(WTCLモード)12.89km/L15.24km/L
現行・LA400K型(WTCLモード)17.16km/L17.96km/L
参考:e燃費 https://e-nenpi.com/enenpi/carname/899(2023年9月19日時点)

実燃費はどちらもWTCLモードのためわかりやすく、そして現行型の燃費性能が大きく向上していることがわかります。 

コペンとライバル車の燃費を比較

ここまで新旧コペンのカタログ燃費と実燃費を見てきましたが、これだけではコペンの燃費が良いのか悪いのか判断がつかないかと思います。 

そこで、コペンのライバル車であるホンダ S660の燃費と比較してみましょう。 

車種カタログ燃費実燃費(最高値)
ダイハツ コペン18.6km/L~19.2km/L17.96km/L
ホンダ S66020.0km/L~20.6km/L18.44km/L
(実燃費は「e燃費」より参考、2023年9月19日時点) 

コペンと同じ2シーターの軽オープンスポーツで、永遠のライバルとも呼ばれるS660はカタログ燃費、実燃費ともにコペンを上回っています。 

ただ、その差はカタログ燃費で1.4km/L、実燃費で0.48km/Lとそれほど大きくはなく、工夫次第では上回ることも可能でしょう。 

なお、S660は2022年3月で惜しまれながらも生産を終了しており、現行の軽オープンスポーツはコペンのみとなっています。今後、他の軽オープンスポーツが登場するかどうかはわかりませんが、新車登録できる唯一の現行モデルであるコペンに注目が集まっていることは確かです。 

今すぐ欲しくなるコペンの魅力 

引用元:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/copen/

独自のスタイルを持ち根強いファンも多いコペンですが、その具体的な5つの魅力を紹介しましょう。 

着せ替えもできる4つのデザイン 

コペンはなんといってもその見た目のかわいらしさやユニークさが魅力であり、4つの外観デザインから選ぶ楽しさもあります。また、驚くべきは、4つのデザインのうちRobeとCeroは「DRESS-FORMATION」という外板の着脱構造によって購入後に着せ替えができるという点です。 

購入時に決めたグレードは変えられないという常識を覆し、気分や好みで2つのデザインを楽しめるコペンは、オーナー心をくすぐる魅力を持つクルマだと言えるでしょう。 

電動開閉のアクティブトップ 

コペンの代名詞ともいえるのが、わずか20秒でルーフが電動開閉する「アクティブトップ」です。運転席に座ったまま手元のスイッチひとつでオープン・クローズができ、オープンカーならではの開放感が手軽に味わえます。 

旧型ではアクティブトップを搭載しない「ディタッチャブルトップ」も発売されましたが、現行型では全車がアクティブトップ仕様です。トランク部分が自動で開いてルーフが出現・収納される様子はただ「速くてラク」というだけでなく、まるでクルマが変形するようなワクワク感が味わえるポイントでもあります。 

スポーツカーとしての走行性能 

上述のようにコペンには4つの外観デザインがありますが、そのうちRobe、XPLAY、Ceroには通常仕様の「STANDARD」のほか、攻めた走りが楽しめる「S」グレードが用意されています。 

どちらも同じ直列3気筒ターボエンジンを搭載するものの、「S」は足回りの安定力やサスペンション剛性、ハンドリング性能などを高めスポーツドライビングが楽しめる設計です。 

さらに、トヨタ  GAZOO Racingの協力による「GR SPORT」はボディ剛性、空力をさらに磨き上げ、本格的な走りを追求できます。 

こだわりの室内空間 

コペンは外観や走りだけでなく、内装にこだわっている点も魅力です。 

2シーターだからこそオーナー感が際立つインテリアは、「STANDARD」「S」「GR SPORT」とグレードごとに異なります。 

寒冷時でもオープン走行を楽しめるシートヒーターやスポーツドライビングを盛り上げるレカロ スポーツシート、イタリアの有名ブランド「MOMO」製の本革巻ステアリングホイールなど贅沢な装備が選べるのも嬉しいポイントです。 

お手頃な価格 

クルマとしての魅力にあふれるコペンですが、その価格もまた魅力のひとつ。現行型(2代目)コペンの新車価格は以下の通りです。 

グレード価格(税込)
Robe/Robe S1,888,700円~/2,092,200円~
XPLAY/XPLAY S1,888,700円~/2,092,200円~
Cero/Cero S1,943,700円~/2,147,200円~
GR SPORT2,382,200円~

軽自動車とはいえ、「STANDARD」グレードであれば100万円台からオープンスポーツカーが買えるので、コペンはセカンドカーとしても人気が衰えません。 

コペンの燃費をさらに向上させるポイント 

コペンの燃費性能はスポーツモデルとしてそれほど悪いわけではありませんが、さらに燃費を向上させるには下記のポイントに気をつけるといいでしょう。 

軽量性を活かす 

コペンは車両重量わずか850kg~870kgと軽量でコンパクトな車種であり、その軽量性は燃費向上に有利となります。しかし、車両に余計な荷物を積み過ぎてしまうと車の重量が増し、エンジンはより多くの力を必要として燃費が悪化する可能性が高まります。 

もともとコペンは積載力を期待するクルマではないため、できるだけ必要のない荷物は積まず、軽量なまま運転するのが望ましいでしょう。 

エアコンの使い過ぎに注意 

エアコンは燃費に影響を与える要因のひとつです。コペンはオープンカーのため、ルーフを開けて走行したものの、閉じた後に暑さや寒さからエアコンを全開にしてしまうというシチュエーションもあるでしょう。 

しかし、エアコンを使い過ぎるとエンジンに負荷がかかり、燃費が悪くなってしまいます。エアコンの使用量に注意するほか、定期的にエアコンフィルターを清掃、交換することで燃費改善が期待できます。 

エンジンオイルとエアフィルターの定期交換 

エンジンオイルはエンジン内部パーツの動きを滑らかにして摩耗を減少させ、またエアフィルターは外部から空気を取り込む際のホコリ避けとなりますが、どちらも劣化すると加速性能が悪くなって燃費悪化につながってしまいます。 

そのため、エンジンオイルとエアフィルター定期的な交換はエンジンの効率を最適化し、燃費を向上させるポイントとなるでしょう。 

タイヤの適切な空気圧 

タイヤの空気圧を適切に保つことでタイヤの転がり抵抗が最小限に抑えられ、燃料効率が向上します。車のマニュアルやドアの内側にあるラベルに記載された適切な空気圧を確認し、定期的にタイヤを点検して調整するといいでしょう。 

また、気温の変化による空気圧の変動にも注意を払い、季節ごとに調整することが重要です。タイヤが適切に膨らんでいることで、安全性と燃費が向上します。 

長距離移動の計画 

長距離移動の際には、ちょっとした工夫で燃費に差が出てきます。 

コペンでのロングドライブを計画する際には、できるだけ直行ルートを選択し、交通渋滞を回避するのがおすすめです。ナビゲーションアプリやGPSを活用して道路の状況をリアルタイムでチェックし、適切な迂回路を見つけて小刻みなストップ&ゴーを避けた運転をしましょう。 

また、休憩ポイントや給油スポットを事前に確認して、余分な待ち時間を削減し燃料の無駄を減らすのも有効です。 

エコタイヤを装着 

エコタイヤとは燃費向上に特化したいわゆる「低燃費タイヤ」のことです。低転がり抵抗を持ち、燃料効率を向上させる設計となっています。 

エコタイヤは通常のタイヤに比べやや価格が高いものの、長期的な燃費とコスト削減につながるため、手っ取り早く燃費を良くするには向いていると言えるでしょう。ただし、エコタイヤにはデメリットもあり、グリップ力がやや弱くコペンでスポーツ走行を楽しみたい方には不向きです。 

コペンの燃費が悪いと感じた際にチェックすべきポイント 

上記で燃費改善のポイントをお伝えしましたが、「最近燃費が悪いな」と感じた際にはエンジンオイルやエアフィルター、タイヤの空気圧のほか、以下の部品のチェックも有効です。 

スパークプラグ 

スパークプラグはエンジン内で燃料と空気に点火し、燃焼を開始させる役割を果たします。スパークプラグは走る分だけ劣化し点火のための火花が弱くなるため、エンジンの出力が低下します。 

エンジンの力が低下すると、無意識にアクセルを踏む量が増し、費に悪影響を与えるため定期的な交換が必要です。 

O2センサー 

O2センサーは排気ガス中の酸素濃度を測定し、エンジンコントロールユニット(ECU)に情報を送信する部品です。これにより燃料供給量が最適化され、燃費が向上します。 

O2センサーの性能が低下するとECUが燃料供給を誤って調整されてしまうため、新車購入から10年あるいは走行10万kmで交換するのがいいでしょう。 

中古車でコペンを買う場合の注意点 

コペンを購入する際には新車と中古車という選択肢がありますが、中古車を選ぶ場合には以下のような注意点があります。 

ルーフの状態を見る 

オープンカーの特徴でもある開閉式のルーフは、劣化や漏水のリスクがある部分です。中古車のコペンを検討する際にはルーフの状態を確認し、シーリングやアクティブトップの破損、シートの状態を詳しくチェックしましょう。ルーフがしっかりと密閉されない場合、雨漏りや風切り音が問題となります。 

サビのチェック 

コペンは、トランクルームやフェンダー周りが錆びやすいという声がよく聞かれます。そのため購入前には隅々までサビのチェックをし、板金修理が必要なほどの箇所がないかどうか確認しておきましょう。 

特に降雪地帯での走行歴があるクルマの下回りは融雪剤による塩害(サビ)が発生している可能性がありますので、見えにくい部分まで鏡などでチェックするのがおすすめです。 

電子部品の動作 

コペンのアクティブトップの電動開閉具合はもちろん、中古車ではエアコン、電動ウインドウ、オーディオ、ナビゲーションシステムなどの電子部品の動作確認は必須です。特にオープンカーであるコペンの場合は水濡れの可能性なども考慮して、これらのシステムが正常に機能しているかをよく確かめましょう。 

インテリアの保守 

コペンの内装は直射日光や外部の要因にさらされるため、中古車の場合は内装の保守状態をよく確認しましょう。シート、ダッシュボード、コンソールなどの内装部品が劣化や日焼けしていないかを確認し、必要に応じて補修または交換するかどうかを検討します。 

修復歴の確認とテストドライブ 

修復歴とは、車両が事故や大きな損傷を受け、その後修理・復旧された履歴を指します。中古車のコペンを買う際には事故歴や過去のメンテナンス履歴をチェックし、現在の問題がないかどうかを確認しましょう。 

またテストドライブを行うことも非常に重要で、実際に走行してエンジンの音、変速のスムーズさ、ステアリングの反応、ブレーキの効きなどを体感することが大切です。 

コペンを安く買って高く売るならカババ

コペンをなるべく安く買いたい人、またはなるべく高く売りたい人におすすめなのが、個人間中古車フリマサイトのカババです。 

カババでは消費税や中間マージンがないため、一般的な中古車販売業者に比べて買いたい人はより安く、売りたい人はより高くクルマを売買できます。 

中古車を買う・売るのが初めての方、また「フリマサイト」を使ったことがない方は不安に感じるかもしれませんが、カババは個人同士がやり取りするのではなく売買をプロにお任せできるので安心。車両の鑑定や品質チェック、適正な値付けなどプロが厳しくチェックしてくれます。 

公式サイトから車の状態を細かく見られるほか、納車は全国対応していますので、コペンを買いたい・売りたい方はまずカババを見るのがおすすめです。 

まとめ

ライバル車であるホンダ S660が生産終了してしまった今、コペンは現在生産されている唯一の軽オープンスポーツとなっており、その希少性は高くなっています。そのため新車で買うのもおすすめですが、中古車を検討する場合は消費税・中間マージンがなくオトクに取引できる「カババ」を利用するといいでしょう。 

引用・参考