ノアの燃費はどれくらい？ ハイブリッドとガソリン車を比較してコスパ最強モデルを見極める

2022年1月、8年ぶりにフルモデルチェンジを果たした新型ノア。広々とした室内空間と快適な乗り心地が魅力のミニバンで、ファミリー層を中心に高い人気を誇ります。特に燃費性能の向上が注目されており、ハイブリッドとガソリン車のどちらがコスパに優れているのか気になる方も多いのではないでしょうか？ 

この記事では、新型ノアのカタログ燃費や実燃費、年間のガソリン代まで詳しく解説します。ライバル車との比較も紹介するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。 

ミドルサイズミニバンとして地位を確立したノア 

トヨタのミドルサイズミニバン「ノア」は、2001年に初代モデルが登場しました。そのルーツは、1996年に発売された「タウンエースノア」です。タウンエースノアはそれまでのキャブオーバー型から衝突安全性の向上を目的にショートノーズデザインを採用し、同年に発売されたホンダ ステップワゴンとともに現在のミニバンスタイルを形作る先駆けとなりました。 

2001年、タウンエースノアの後継車として「ノア」が誕生。以降、4度のフルモデルチェンジを経て室内空間の広さや使い勝手の良さを追求し続けています。最新モデルでは、低床プラットフォームの採用により乗降性が向上し、先進の安全装備も充実。 

ノアは時代とともに進化を遂げ、ミドルサイズミニバンとしての地位を確立しています。 

ノアのグレードと価格 

ノアは、多様なニーズに応えるために複数のグレードが展開されています。ガソリン車とハイブリッド車を選ぶことができ、装備や性能に応じて価格帯も幅広く用途や予算に合わせた選択が可能です。各グレードの特徴と価格について詳しく解説していきます。 

ハイブリッドとガソリン車を選べるノアのラインナップ 

ハイブリッド車とガソリン車の両方を展開しています。グレードは「X」「G」「Z」「S-G」「S-Z」の5種類。それぞれ装備やデザインが異なり、用途や好みに応じた選択が可能です。 

「X」はシンプルなエントリーモデルで、コストパフォーマンスに優れています。「G」は快適装備が充実した中間グレード。「Z」は先進安全装備を標準搭載し、高級感のあるデザインが特徴です。さらに「S-G」と「S-Z」はエアロ仕様で、スポーティな外観を採用しています。 

また、最新モデルでは低床プラットフォームを採用し、乗降性が向上。さらに、広々とした室内空間や充実した収納スペースも魅力のひとつです。価格帯はガソリン車が約267万円から351.8万円、ハイブリッド車が約305万円から389万円。使い方に合わせて最適なグレードが選べます。 

ハイブリッドとガソリン車の代表グレードを比較 

ハイブリッド車の「ハイブリッドS-G」とガソリン車の「S-G」の主要スペックを比較します。 

項目	ハイブリッドS-G	S-G
メーカー名	トヨタ	トヨタ
車種名 / 主要グレード	ノア / ハイブリッドS-G	ノア / S-G
発売時期	2022年1月	2022年1月
全長×全幅×全高(mm)	4,695 × 1,730 × 1,895	4,695 × 1,730 × 1,895
ホイールベース(mm)	2,850	2,850
車両重量(kg)	1,630	1,600
エンジン型式	2ZR-FXE	M20A-FKS
給気方式	自然吸気	自然吸気
総排気量(cc)	1,797	1,986
最高出力(kW[ps]/rpm)	エンジン：72[98]/5,200  モーター：70[95]	126[171]/6,600
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm)	エンジン：142[14.5]/3,600  モーター：185[18.9]	203[20.7]/4,900
WLTCモード燃費(km/L)	23.0	15.0
新車価格(万円)	339.0	304.0
中古車価格帯(万円)	212～583	212～583

ハイブリッドS-Gは、優れた燃費性能と静粛性が特徴で、環境に配慮したドライバーに適しています。一方、ガソリン車のS-Gは、力強い走行性能を求めるユーザー向けです。価格面ではハイブリッドモデルの方が高めですが、燃費性能を考慮すると長期的なコストパフォーマンスに優れています。 

ノアの燃費を比較 

ハイブリッド車とガソリン車の燃費はどのくらい差があるのでしょうか。カタログ燃費や実燃費の違いを比較し、年間のガソリン代を見てどちらがコストパフォーマンスに優れているのか見ていきます。 

カタログ燃費 

トヨタ・ノアの燃費性能は、ハイブリッド車とガソリン車で大きく異なります。まずはカタログ燃費（WLTCモード）を比較し、それぞれの特徴を見ていきましょう。 

ハイブリッド車はガソリン車に比べて約1.5倍の燃費性能です。特に、市街地走行が多い場合はハイブリッド車の燃費の良さが際立ちます。一方で、高速道路を中心に走行する場合、ガソリン車との差はやや縮まる傾向です。次に、実燃費について詳しく見ていきましょう。 

実燃費 

カタログ燃費は理想的な条件下で測定されるため、実際の走行環境では異なる結果となることが少なくありません。E燃費によると、トヨタ・ノアの実燃費は以下の通りです。 

ハイブリッド車（2WD）：平均実燃費：約16.4km/L  

ガソリン車（2WD）：平均実燃費：約11.6km/L  

これらの数値をカタログ燃費と比較すると、ハイブリッド車は約70%、ガソリン車は約77%程度の達成率となります。実燃費は運転スタイルや道路状況、エアコンの使用頻度によって変動するため、一概には判断できません。特に市街地走行が多い場合は、ハイブリッド車の燃費性能がより効果を発揮しやすいでしょう。次に、年間のガソリン代を比較し、どちらのコストパフォーマンスが優れているのかを詳しく見ていきます。 

ノアの維持費をシミュレーション 

ノアを維持するには、燃料費や税金、保険料、車検費用などさまざまなコストがかかります。年間の維持費は約25万～40万円が目安となり、選ぶモデルによっても金額が変わります。具体的な費用を見ていきましょう。 

まず、燃料費は走行距離やガソリン価格によって異なります。年間10,000km走行し、ガソリン価格を1L＝160円とすると、実燃費16.4km/Lのハイブリッド車では約97,560円、11.6km/Lのガソリン車では約137,930円かかります。燃費の良いハイブリッド車は、ガソリン車に比べて年間約4万円の節約が可能です。 

次に自動車税ですが、ハイブリッド車（1.8L）も、ガソリン車（2.0L）も税額は39,500円と同じです。 

また、車検費用は2年に1回必要で、1回あたり80,000～120,000円が相場。年間換算すると40,000～60,000円ほどになります。 

さらに、任意保険料は、補償内容や運転者の年齢によって異なりますが、一般的な相場は年間50,000～150,000円。この費用も維持費に大きく影響するのです。 

これらを合計すると、ノアの年間維持費の目安はハイブリッド車で約25万～35万円、ガソリン車で約28万～40万円となります。 

ハイブリッド車には燃料費や税金の面でメリットがあり、長期間乗るならコストパフォーマンスが高いといえます。ただし、購入価格とのバランスを考え、自分のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。 

ライバル車との燃費を比較 

ノアのライバル車であるホンダ・ステップワゴンや日産・セレナと燃費を比較します。ハイブリッド車とガソリン車それぞれのWLTCモード燃費を紹介するので購入時の参考にしてください。 

ホンダ ステップワゴン 

ホンダ ステップワゴンは、広々とした室内空間と優れた利便性を備えたミドルサイズミニバンです。ボックスタイプのデザインが特徴で、開放的な車内と多彩なシートアレンジが魅力。特に、広い荷室や低床設計による乗降性の良さがファミリー層に支持されています。 

燃費性能は、ハイブリッドモデルの「e:HEV」がWLTCモード19.7～20.0km/Lと高効率。一方、ガソリン車は13.9～14.6km/Lとなっており、燃費を重視するならハイブリッドがおすすめです。 

日産 セレナ 

日産 セレナは、広い室内空間と快適な乗り心地を備えたミドルサイズミニバンです。特に、独自のe-POWER（シリーズ式ハイブリッド）が特徴で、モーター駆動によるスムーズな加速と静粛性を実現。広々としたシートやアレンジ、ワンタッチで開閉できる「ハンズフリーオートスライドドア」も利便性を高めています。 

燃費性能は、ハイブリッドのe-POWERモデルが19.4～20.6km/L（WLTCモード）。ガソリン車は11.6～12.9km/Lとなっており、燃費を重視するならe-POWERがおすすめです。 

ノアの燃費を向上させるポイント 

ノアの燃費を向上させるための運転テクニックやメンテナンスのポイントを解説します。燃費を良くするために実践できる方法とはなんでしょうか。 

アクセル操作をスムーズにする 

燃費向上には、アクセル操作を丁寧に行うことが重要です。急加速や急ブレーキを避け、一定の速度を維持することでエンジンの負担を減らし、燃料消費を抑えられます。発進時はゆっくり加速し、信号の変化を予測しながらブレーキをかけるのがコツです。また、ノアにはエコモードが搭載されているので、このモードを活用すればエンジンの出力を最適化し、燃費が向上します。高速道路ではクルーズコントロールを使うことで無駄な加減速を減らし、燃費の向上につながるでしょう。 

タイヤの空気圧を適正に保つ 

タイヤの空気圧が適正でないと、路面との接地面積が増え、走行抵抗が大きくなります。その結果、エンジンに余計な負荷がかかり、燃費が悪化。特に長距離を走る場合や荷物を多く積む際は、メーカー推奨の空気圧を維持することが大切です。空気圧は1カ月に1回程度チェックし、減っている場合はガソリンスタンドや自宅で適正値まで補充しましょう。特に寒い季節は空気が収縮しやすく、低圧になりやすいため注意が必要です。 

不要な荷物を減らす 

車両重量が増えると、エンジンの負担が大きくなり燃費が悪化します。特にルーフキャリアや不要な荷物は風の抵抗や重量増加の原因となり燃料消費を増やす要因に。日常的に使わない荷物は積みっぱなしにせず、定期的に整理するのが効果的です。また、燃料も満タンにしすぎると重量増加につながるため、長距離を走る予定がない場合は半分程度に抑えるのも一つの方法。軽量化を意識することで、燃費向上につながります。 

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まとめ 

トヨタ ノアは、ハイブリッド車とガソリン車の2種類を展開し、それぞれ異なる魅力を持っています。ハイブリッド車は燃費性能に優れ年間の燃料コストを抑えられるため、長期間乗る予定の方には最適。一方で、ガソリン車は車両価格が比較的抑えられ、ガソリンエンジンのダイレクト感のある走行性能を求める方に向いています。 

また、ノアの維持費を考慮すると、税金や車検費用、保険料などがかかるため、総合的なコストを見極めることが重要です。さらに、ライバル車であるホンダ ステップワゴンや日産 セレナと比較しても、ノアの燃費性能や室内空間の広さは魅力的なポイントといえるでしょう。 

ノアの購入を検討している方は、自身のライフスタイルに合ったグレードや駆動方式を選び、最適な一台を見つけてください。

引用・参考
https://autoc-one.jp/knowhow/5012609/#google_vignette
https://www.goo-net.com/magazine/contents/history/32723
https://mobilico.jp/magazine/nh-history
https://toyota.jp/noah/grade
https://kakaku.com/item/70100110045
https://www.corolla-hakata.jp/recommend/noah-grade
https://e-nenpi.com/enenpi/carname/1857
https://e-nenpi.com/enenpi/carname/1858