
中古車購入で失敗しない選び方! 初心者に気をつけるべきポイントとは?
中古車は新車に比べて予算を抑えることができる反面、やはり品質や購入後の故障が心配という方も少なくないと思います。中古車を購入する際にどんなことに気をつけ、何を重視して選ぶべきなのか?中古車を購入する際に初心者が気をつけるべきポイントについて、自動車流通のプロである田中社長に詳しく解説してもらいます。
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初心者が知っておきたい中古車選びのポイントは?

窪田:
社長、そろそろ車を買おうと思うんですが、新車だと高いので中古車の購入を考えています。
でも、やっぱり中古車に対して不安があって……。中古車選びのポイントはありますか?
田中:
あります。
まず、車を使用する用途や目的は何ですか?
窪田:
自分1人で乗ることが多く、基本的に買い物が中心です。
田中:
そうすると軽自動車やコンパクトカーを中心に選ぶようになると思います。
中古車を買う際の不安とは、具体的にどういった不安ですか?
窪田:
「乗ってた人が変な人だったらどうしよう…。」
「動物の毛がいっぱい入っていたら嫌だな…。」
こういったことが不安です。
田中:
新車と比べて、中古車は車両のコンディションが不安ということですね。
初めて買う時に自分で見極めるのは難しいので、どうやって中古車を選べば良いのか、そのポイントについて解説していきましょう。
安心第一で選ぶなら認定中古車
田中:
車を選ぶ前に、まず大切なことは販売店選びです。
販売店ごとに車両の状態に基準があり、その基準は販売店によって違います。
窪田:
車両状態の基準が高いところや低いところがあるということですか?
田中:
そうです。
例えば新車のディーラーが行っている認定中古車は、メーカーが設定した基準を超えた車両のみを販売しています。
窪田:
それは安心ですね。
メーカーの基準は高いのでしょうか?
田中:
そうです。
メリットとして、基準が高く安心感があります。
一方でデメリットとして車両の金額が高いことや、欲しい車が売ってない可能性があることです。
一般中古車販売店なら鑑定書の有無が大切
田中:
一般的な中古車の販売店で購入する時に、鑑定書のようなものが付いている場合があります。
鑑定書があるということは、しっかりと質をチェックしていることになるのでだいぶ安心感がありますね。
契約する前に「鑑定書はありますか?」と聞いてみるのがおすすめです。
窪田:
確かにそれなら安心して買えそうですね。
田中:
逆に鑑定書がないと自分で見て判断するしかないので、車に詳しい人と一緒に見に行くしかありません。
POINT
鑑定書とはJAAAやJAAI、AISなど第三者機構である査定協会によって販売車両が査定され、車両状態が評価されたものです。鑑定書には、修復歴や車両の状態を5段階の基準で評価した内容が記載され、適正な評価で中古車の状態を知ることができます。
車をインターネットで購入するのはアリかナシか?

窪田:
インターネット上で車を買えるサービスも気になっていて、自分で見に行かないことを不安に感じるのですが、実際どうなんでしょうか?
田中:
例えば同じ赤の車だとしても、写真だと分かりづらいですよね。
実際に車を見ないと分かりませんが、同じ車種であれば現車で確認しなくてもディーラーに行って見ることも可能です。
窪田:
なるほど。
同じ車種なら、現物ではなくても近くにあるディーラーや販売店で確認できますね。
田中:
そうです。
品質が心配で見に行かなければいけないと思っている場合、その必要はあまりないと思います。
窪田:
そうなんですか!?
田中:
車に詳しくないと、現車を見たとしても中古車の品質を見極めるのは困難ですよね?
見ても分からない場合、「販売店を信じる」か「鑑定書を信じる」のどちらかしかありません。
信用できる業者や鑑定書がある車を選ぶことが、そもそもリスク回避につながります。
インターネットで購入すると安い?
窪田:
インターネットで車を購入するとやっぱり安いのでしょうか?
田中:
それは、あまり関係ありません。
Amazonや楽天のようなネットショップは実店舗を持ってないため、コストが抑えられている分安く販売できるんです。
でも、一般的な中古車販売業者は、基本的に実店舗を持っています。
結局お店を経営しているので、価格差はネットで買っても基本的にはありません。
窪田:
そうなんですね。
田中:
ただネットで買う利便性は、
販売店まで足を運ばなくて良い事や、営業との駆け引きをせずに済むので手間なく落ち着いて車選びができる事です。
POINT
中古車を購入する際、ボディコーティングやドライブレコーダーといった電装機器をおすすめされることがあります。もちろん、それらのオプションサービスを追加することで、より購入後の満足感が高まるかもしれません。しかし、オプションサービスをいろいろと追加し過ぎてしまうと、予算を大幅に超えてしまう可能性があります。もしも、購入時にオプションサービスをおすすめされたら、本当に必要なのか、一般的な相場と比べて高くないかなど、よく検討しましょう。
インターネットで購入する際の注意点

窪田:
インターネットで購入する場合に、注意するポイントはありますか?
田中:
インターネットで購入するメリットの一つに、自宅から離れている販売店にある車でも購入できるというのがあります。
しかし、販売店から自宅までの距離に注意しましょう。
販売店から自宅までの距離が離れているほど陸送費が高くなるため、車両本体価格とは別の諸費用に差が出ます。
窪田:
近いところを選んだ方がいいですね。
田中:
そうです。
他には現車を見ずに購入するので、販売店選びと保証内容が重要です。
注意点1 販売店選び
窪田:
さっきも信頼できる販売店選びが重要とお聞きしましたが、そもそも販売店はどのように選べばよいのでしょうか?
田中:
今はインターネットで簡単に各販売店のホームページを見ることができますが、一つひとつ見て回るのは大変なので、グーネットやカーセンサーなどの中古車媒体を見るのがおすすめです。
窪田:
販売店をまとめているサイトで購入するということですか?
田中:
そうです。
POINT
カーセンサーやグーネットには実際にそのお店で購入したユーザーの口コミが載っているので、販売店選びの参考になります。また、掲載されている車両には専門の検査機関が査定し、鑑定書を発行している車両もあります。
カーセンサーの検査は「カーセンサー認定」といい、車両検査専門会社「AIS」という機関が行っています。AISはメーカーの中古車販売店が依頼しているところもあるほどです。
グーネットの検査は「グー鑑定」といい、第三者機関であるJAAA(日本自動車鑑定協会)が行っています。外装、内装は5段階評価、修復歴も細かくチェックされており、異常があればその旨が記載されています。
また、中古車は納車前にすべての消耗品を交換しなければいけないわけではありません。事前に交換したほうが良いポイントを把握できることで「買わない」、もしくは「欲しい車であれば修理してから買う」などを判断する材料になります。
注意2 保証内容
窪田:
中古車を購入する際の鑑定書、車に詳しくない人にとっては重要ですね。
他に気をつけたほうが良いことはありますか?
田中:
中古車はあくまで”中古”なので、やはり保証内容を細かく確認することが大切です。
販売店によって買った後に壊れたら「どこまで保証するのか」が違います。
窪田:
保証は別途料金が掛かるのですか?
田中:
書いてある総額から別料金の店舗もあります。
例えば「車両本体価格」と書いてある場合、諸費用が別途必要です。
最近では「総支払い額」を表記するルールができ、諸費用も含めた金額が書いてあります。
窪田:
総支払い額以上はかかりませんか?
田中:
インターネットや電話で問い合わせをすれば、「最低限の保証のみなので、別料金で充実した保証にした方が良い」と提案されることがほとんどです。
そのため、保証に入れば最終的に支払う金額は増えます。
窪田:
そうなんですね。
保証をしっかりつけたほうが良いのでしょうか?
田中:
保証内容は店舗や車によって大きく違うため、内容に関してはご自身で確認する必要がありますね。
POINT
保証内容や保証料は販売店によってさまざまです。そのため保証をつける際には「保証内容がどうなっているのか」「保証料はいくらなのか」を確認しましょう。新車と中古車でも内容が違い、新車の場合は車両本体金額に保証料がほぼ100%含まれています。中古の場合は販売店により保証価格内容共に大きく違うので確認が必要です。
保証内容の見方
窪田:
やっぱり素人なので、具体的に保証内容の何を見たら良いのか……。
ポイントはありますか?
田中:
正規ディーラーの認定中古車以外で、販売店独自の保証の場合、充実した内容では無いことがほとんどです。
窪田:
充実した保証内容とはどの程度の内容なのでしょうか?
田中:
例えば認定中古車の保証はメーカーがちゃんと指定してくれているので、安心した保証内容になっています。
中古車販売店の場合はグー保証やカーセンサー保証といった、媒体がつけている保証があり、基本的な保証がついています。
窪田:
そうなんですね。
田中:
他には保証のみを請け負うワンティ会社があります。
販売店独自の保証ではなく、ワランティ会社に委託しているような保証だと比較的保証が充実しています。
POINT
中古車の保証は、人間に置き換えると生命保険や医療保険に該当する商品です。より手厚い保証内容を望むのであれば、その分月々の保険料が高くなります。中古車の保証も同じで、保証される距離や期間が長く、内容が充実しているほど保証料は高くなっていきます。購入費用とは別にどの程度修理に回せるお金があるのか、本当にその保証は必要なのかを十分検討することが大切です。
中古車を購入する際に妥協してはいけないポイント

窪田:
販売店や鑑定書、保証が大事ということは理解したのですが、これから私が中古車を買う際、絶対に妥協してはいけないポイントはありますか?
田中:
妥協してはいけないのは、目的を満たすことです。
車を購入するということは、何かしら目的がありますよね。
目的を満たせる車を選ばないと結局乗らなくなってしまいます。
窪田:
買い物に行くなら、トランクの大きさや駐車スペースなどの用途を満たしているかどうかということですね。
田中:
そうです。
他には、気に入るポイントが人によって違うので、気に入るポイントを満たしているかどうかも重要です。
経験上、予算が足りないといった理由で大事なポイントを諦めて購入するとすぐ売ります。
窪田:
すぐ売ってしまっては、結局金銭的に損になってしまいますね。
田中:
車を購入するには、自分が車に対して求めているものを妥協せずに満たしている車を探し続けることです。
中古車は新車と違い、いつでも自分が欲しい仕様の車があるわけではありません。
そのため、欲しい車をどう探すかが重要です。
まとめ

中古車は販売店によって車両の質が違います。中古車を選ぶ際に、鑑定書の有無や購入後の保証内容などをしっかりと確認することが大切です。
中古車とはいえ、決して安い買い物ではありません。車種を決める際には自分が車を所有する目的を明確にしてから選ぶと、購入後も不便に思うことなく乗り続けやすくなります。良い車を選んで、素敵なカーライフを送りましょう。